龍雲寺(りゅううんじ)、花業山(山号は「華葉山」とも(2))一乗院は、かつて荻窪の寺町(中町扇町)にあった浄土宗寺院。本尊は阿弥陀如来。天正8年(1580)に登蓮社光誉・龍雲了詮(文禄元年・1592没)によって創建された。江戸時代には浜町誓願寺の末寺だった。(1)

『風土記稿』の後、廃寺となり、墓地は誓願寺に合併された(2)

1883年(明治16)に松蔭宣竜が廃寺跡を購入し、1885年(明治18)に栄町善光寺が創建された(2)

朝日観音

本尊の阿弥陀如来像のほかに、正観音を安置してあり、朝日観音と号していた。木曽義仲の守護仏で、正徳2年(1712)、10世・寮道のときから伝わっているといわれていた。(1)

稲荷社

境内に稲荷社があった(1)

参考資料

  1. 風土記稿
  2. 大橋俊雄『浄土宗神奈川教区寺院誌』神奈川教区教務所、1962、p.297