NHK静岡の、静岡県の関係者(盛土対策課(2))への取材によると、

2021年7月に熱海市で起きた土石流に関しては、2022年8月現在も土石流の起点となった造成場所に土砂21,000m3が残されているとみられ、今後の大雨などで再び崩れるおそれがある、と指摘を受けたところであり(1)

このため県は、2022年8月1日に新条例(盛り土規制条例(2))を施行し(3)、同日付で盛り土をした小田原の業者・「新幹線ビルディング」に対し、同条例に基づく措置命令を発出して撤去を要求し、同月15日までに撤去工事の計画書を提出するよう指示していたが(1)

新幹線ビルディングは同日までに撤去計画書を提出せず、同日午前中に、代理人弁護士を通じて、県の措置命令発出に重大な疑義があるため、指示に従う予定がないことを文書で(ファックスで(2))通知した(1)

同社の天野二三男元代表取締役は、2022年7月27日以前の共同通信の取材に対し、命令が出れば県を提訴すると説明していたが(3)、この説明のとおり、会社側は県の命令の取消を求めて提訴する方針(1)

県は、来る9月5日までに工事に着手しない場合、10月中旬にも行政代執行による工事を開始し、2023年の梅雨の時期までに土砂の撤去を進める方針(1)

参考資料

  1. NHK 静岡 NEWS WEB「盛り土撤去の計画書 元所有者側「提出の予定はない」」2022年8月15日 12:04、arc.
  2. 共同通信「盛り土の会社、計画書提出せずカナロコ、2022年8月15日 13:43
  3. 共同通信「土石流起点旧所有者に措置命令へ」カナロコ、2022年7月27日 12:08