13両のうち、10両の軕が人形からくりを披露します。
激しい動きや早変わりなど、それぞれが特徴ある芸を繰り広げます。
愛宕軕(あたごやま/岐阜町)
からくりは、謡曲「弓八幡」を題材としています。
箱から現れる鳩に狂言師が驚く様子は必見です。
猩々軕(しょうじょうやま/宮町)
「猩々」とは、中国の想像上の動物です。
からくりは、猩々の人形が、大酒壺に頭を突っ込むと赤い顔に変わり、その後、獅子に変身し、牡丹の周りを舞い狂います。
相生軕(あいおいやま/本町)
相生軕は、平成8年に、51年ぶりに再建されました。
一瞬にして顔が変わる「面かぶり」のからくりが見どころです。
浦嶋軕(うらしまやま/俵町)
名前の通り、童話の浦島太郎をモチーフにした軕。
玉手箱が開くと浦島太郎がお爺さんになり、亀の口の中からピンポン玉が飛び出します。
布袋軕(ほていやま/中町)
唐子人形が右手に扇を持って舞い、片手で逆立ちをし、右手の扇を開いて転舞する仕掛けを持ちます。
榊軕(さかきやま/竹島町)
屋形には、榊と神鏡が飾られています。
天鈿女命(あめのうずめのみこと)が榊と鈴を手に握りとるシーンが、この軕のからくりの見どころです。
鯰軕(なまずやま/魚屋町)
からくりは、赤い頭巾をかぶり、金色の瓢箪を振りかざした老人が、暴れ狂う大鯰を押さえようと激しく動きまわります。
菅原軕(すがわらやま/新町)
文字書き人形を特徴としている軕。
また、軕の後ろには新町に在住していた大橋翠石(おおはしすいせき)画伯の筆による「虎」が描かれた見送り幕が掛けられています。