大きくなったら乗れない、小さい時だけの特別なソリ


札幌の子どもなら冬に一度は経験しているであろう、ソリに乗ってお買いもの。
「乗って」というよりは、「乗せられて」の方が正しいかもしれません。私も子どもの頃、よくお母さんと買いものへ行くときは赤いソリに乗っていました。

小さなスキーウエアを着て、帽子もかぶって手袋もして、長靴をはいたら準備万端で乗り込みます。
乗り込んだときは「嬉しいな~楽しいな~」と喜び、とびきりの笑顔で地面の雪を撫でながら座っていますが、10分ほど経つとだんだん寒くなってきます。
歩かないので、寒さで手足がかじかんでくるんです。笑顔も真顔に・・・。

帰りは荷物もソリに乗るため、荷物が落ちないように足で挟んで手で押さえながらで、余計に動けない。
じっと寒さに耐えていたのを覚えています。

それでも、お母さんには「寒い」とわめいたりすることがなかったのは、多分お母さんの引っ張ってくれるソリが好きという気持ちの方が強かったからだと思います。
大きくなったら乗れない、小さい時だけの特別なソリ。一枚でも写真を撮ってもらえばよかったなぁ。