別に関係ない

 私は今まで授業に関係する大体のことを他人事に考えていました。もともとの性格もあり、「私の意見なんて…」「どーせ私は活躍できないし関係ないや」とかなり卑屈になってしまうことが多くて、自分の意見を周りに伝えるのが大事なことだとわかっているのにできない自分が嫌でした。

 先生に「総合実践とってみなよ」と言われたときに最初は楽しそうだなとは思ったんですけど、実際に総合実践をとった人の話を聞いたら人と関わる事が多い授業だと知って「楽しそうだけど怖いなあ」とビビってました。

 結局、単位もほしいし担当の先生二人も好きな先生だしという理由でとったのはいいけど、実際授業にでたら二年次が多めだというのもあって知り合いも少なく、授業の内容も自分が苦手な「他人事だと思わず自分事だと思って責任を持ち行動をする」ということがかなり重要な感じで初めのころはちょっと挫折しそうになっていました。

 授業が進んでオータムフェストがはじまり、販売実習の話がでたときに接客もやったことないし周りは話したことない人ばっかりだし嫌だなあどうしようと思いながらいざ当日になってみると…

私でもできた

 「あれ…私意外と接客とかできるじゃん」ということに気付けました。同じシフトの人たちともうまく連携とれたり笑顔で接客できたりして、自分でも気づけなかった自分の才能に気付けました。同じシフトの人たちが二人ともやさしくていい人だったからというものあるとは思いますが、やっぱり学校外で人と関わりお金を扱う本当の商売をするので心のどこかで「責任もってちゃんとやらなきゃ」と授業の内容を他人事だと自然に考えなくなっていました。

 なにより嬉しかったのが、自分の接客でお客様が商品を購入してくれたり、試食を薦めた時に「甘い!」「おいしい!」と笑顔になってくれたり怖がって挑戦することから逃げなくてよかったなと思いました。

新しい挑戦

 オータムがおわって一息ついたころに、授業で丸井今井での販売実習をやらないかという誘いの話が来たというのを聞いたときに自分たちの頑張りが多くの人に届いたんだなと実感して嬉しくなりました。「やってみたいかも…」とは思っていたのですが、躊躇して結局「別に私じゃなくてもいっか」とまた他人事に考える癖が出てしまいました。

 もう特に実習とかないだろうなーと気を抜いてたら菊池先生から呼び出されて何事かと思ったら「丸井今井の販売実習やらない?いや、別に断ってもいいんだよ?でもオータムのとき接客うまかったから声かけた」と言われてちょろい私はあまり乗り気じゃなかったのに褒められたのが嬉しくて結局やることにしました。それと同時に販売実習の時に使うPOPも描いてほしいと言われて、さすがにちょっと面倒くさいなと思ったのですが「なつき絵描くの得意じゃん」などと褒められたのが嬉しくて最終的にはPOP作成もやることになりました。

責任感

 今回ばかりは他人事には考えられないなと思い締切までの一か月間POP作成のために用紙を貰ったその日から取り掛かりました。

 まずはPOPの内容決めるために、先生が「お前が思う甘酒の価値とかを描いてくれ」と言っていたので言われた通りに考えてみたのですが、普段の授業の内容も他人事に考えていたからまともに話を聞いてなかったから自分でも引くほど何も思い浮かびませんでした。悔しかったので授業中のメモやプリントを一週間くらいかけて読み込み、やっとの思いで決めた内容は「札幌大通はちみつ入り大吟醸あまざけができた経緯」と「パッケージの秘密」と「酒粕甘酒の健康効果」です。

 内容は誰にでもわかりやすいもので、見た目はインパクトがあって目に留まりやすいものが作りたいと思い、かなり工夫をして試行錯誤を繰り返しました。

 丸井今井の客層はご年配の方が多いと思い健康効果あたりが一番価値が伝わりやすくていいかなと思っていたのでネットで調べて一番目に留まりやすいように文字を大きめにしたりしました。しかし当日、先生から「薬事法に引っかかるからこれ使えないらしい、俺も知らなかった」と言われてものすごくショックを受けたのを今でもよく覚えています。

当日の売り場の様子

ダメだったPOP

販売実習当日

 私は、午前部の熊谷さんと一緒に販売実習をやりました。熊谷さんは蜂蜜にとても詳しく、接客も自分から積極的に声をかけに行っていてすごかったです。「私も負けていられない、頑張ろう」と思ったのですが、オータムとは客層も雰囲気も全部違いかなり緊張してしまいました。お客様が商品に興味を持って近づいて来てくれてもまともに話せずにニコニコと笑っていることしかできなくて、悔しさのあまり半べそ状態になっていました。

 でも熊谷さんや菊池先生、沢の鶴の社員さんと会話していると徐々に緊張がほぐれてきて後半の方は落ち着いて接客できるようになりました。

 おかげで、立ち止まって試飲してくれたり私の接客を受けて購入してくださった方や、中には「高校生なの!すごいね!がんばってね!」と優しい言葉をかけてくれた方もいらっしゃいました。それがすごく嬉しくて、大変なことも多いけど接客ってやっぱり楽しいなと再確認できました。

反省

 今思い返したら、「もっと大通高校のことをアピールすればお客様が立ち止ってくれたかも…」「POPはこういう風に表現すれば…」などと、きりがないくらい反省点がでてくるのですが、大通高校に入って総合実践の授業をとっていなければできない面白くて貴重な体験になりました。初めから他人事に考えるのではなく、自分もこの場にいる限り関係しているから自分事だと考えられるようになったのは総合実践での経験のおかげだと思っています。今後の学校生活でも総合実践から得たことを生かしていきたいです。