病気まで行かなくても健康ではない状態を解消するのが大事だと思います

「高校生の頃から人の体のメカニズムとか生物にすごく興味を持ちました。そして、お医者さんになって病気を直すと言う領域と言うよりは、病気じゃないけど、すこぶる健康でもないという状態から、もっと健康にとか、健康の上に、もうちょっと高望みのところ?美しくとか。そういう領域に興味があったのだと思います。今考えると、食と健康、そして、農に取り組む会社で働かせてもらうというのは、漠然と思っていたことが実現したとても幸せな状態にあるのかもしれません」。

彼女は偶然行き当たったという道が、必要なものをコツコツと手に入れた大切な努力の賜物だったことが話の中で明らかになってゆく。

 「実は、私は生まれてすぐにアレルギーに悩まされるアトピー体質でした。食べられるものが本当に少なくて、母もとても苦労したと思います。父も、私と同じもの食べさせられて味気なかったのではないかと思います。もともと、料理が得意じゃないという母が、調味料にも全て何が入っているか確認したり、無農薬の野菜を探し歩いたり、出かける時も、市販のものが食べられないので、母の手製の弁当を持って行という。学校でも修学旅行なんかでも、行った先で何を食べるのか、母が学校となんども打ち合わせしていました。同じ班の友達は、卵も牛乳もダメなんて、何も美味しいもの食べに行けないのに、一緒に楽しめる場所を選んでくれたり、とても幸せな環境だったのですけどね」。困難を周りの人と共有して愛されて生きるこのできる人なのだなと彼女の魅力が光るけで。

 「私、先を見通して道を選んだわけではないのです」。漠然と農学部に進学することや、腸内フローラの勉強とか化粧品会社での修行とか、アミノアップとの出会いとか皮膚にいい、体にいいってことを気がつけば必然的に学んで、多くの人に喜んでもらえる研究を職業として、身をもってできる今が本当に幸せなんだという。

 

大学では腸内細菌、大学院では、遺伝子の発現について学びました

 「旭川の出身で、道外に出たくなかったので、札幌の大学で学びました。農学部が有名な大学だから農学部に入ろうと高校のときに決めていました」彼女が学生の頃は、腸内フローラ研究の先駆けの頃で、今考えても「先生すごい」と思う研究に携わることができたという。「乳酸菌をマウスに与えるんです。するとそのマウスの体脂肪率が増えないという結果出ます。

 それで、乳酸菌を食べたマウスのエキソソーム調べていました。エキソソームってあまり聞かないですねすよね。何種類かのタンパク質でできた複合体でRNAの分解をできるものなんですけど、このエキソソームになんらかの情報が乗って伝わることで、体脂肪率が上がらないのかもしれないと、もしかしたらそうかもしれないと研究していました。本当に楽しく勉強できました」という。そして、「実は一変して、院では遺伝子のコントロールを学びました。遺伝子の発現のメカニズムの研究です。遺伝子組み換えの植物を観ていました。これはすぐに役に立つよいうより、勉強したいという気持ちでした」と視野を広げた過程を教えてくださった。  卒院して「道外の化粧品メーカーが道内に持つ研究施設で、研究の素材となる植物を育てていました。姉さんかぶりで、手袋腕抜きで、まさに農家です。契約農家のみなさんと一緒に栽培の管理をしていました。まさか栽培を担当するとは思わなかったのですが、農学部の出身だし、楽しんで勉強になりました。私の生産した植物を使って、さらに製品を生み出したり、研究を進めてくれたりするチームワークの中にいるのが嬉しかったです」と言う。また、アトピーと化粧品でも何かできないかという思いもあったそうだ。大学に入って、新陳代謝の活発な腸の上皮細胞幹細胞を学び、冬眠動物のモデル内臓で動かない細胞での学びもできる時代になっていた。


 

研究と一から向き合う機会が増えます

 

 「アミノアップは恩師のおかげで出会うことができました。この会社はドクターを取っている先輩が多いので、研究と一から向き合う機会が増えます。修士過程を出て研究職をしている自分にとってはとてもいい環境だと思います。アミノアップの先輩たちをみると大人だなあと思います。前の職場では、気性が荒いというかすごく活気があっで、それも大好きでしたが、今の仲間は、穏やかで、トラブルを冷静に対応する人が多いので心から尊敬できます。新商品を作るにあたって、機能性を調べたり、活性成分、素材の中の化合部物を特定する。単利は化学系の研究しゃがやって、単利した成分を生物系の人が細胞使って調べる。連携が素晴らしい。あと、ストレスによる湿疹は減りましたね」花粉症は抗原が蓄積すると発病するという。食べて免疫をつけて行く方法で治るアレルギーのあることも解明されてた。抗酸化作用や免疫の調整を学ぶ現場にいることは本当に必然に見える。