私の総合実践は、成り行きから始まりました。

 二年から登校頻度が減り、単位のことを真剣に考え始めていた頃に空き時間かつ何か面白そうな授業はないかなと探していたところ、友達から紹介されました。

 シラバスは少し目を通して終わりでしたが、オリエンテーションを受け、総合実践という授業に興味を持ちました。“教えられたことをこなすのならコンピュータやAIにもできる。でも実際に社会に出て協働することができるのは私たち人間だけ“という言葉は今もとても印象に残っています。そして授業と体験すべてが知識になっていくことが楽しいと思いました。

 私は人前に立って自分の意見や気持ちを伝えることや、そもそもの話、あまりコミュニケーションをとるということが得意ではなく、とても消極的でした。

 それは伝えようとする内容に自信がないからではないか、と授業を受けていて考えました。授業の中で、実際に自信をもって紹介することができる人の話を聞くことや、自分が紹介する立場になるために一から調べて、考えて、仲間と意見を出し合って形にするという作業、“協働“を通して少しずつ自信がついていきました。

 自分が成長する一歩になったと考えたのは、オータムフェストで行われたチャレンジオータムの販売実習です。

 提供するものの価値を提供するために、わかりやすいポップづくりや蜂蜜について調べ知識としました。その準備期間から本番までスケジュール管理が不十分で体調を崩し、参加するまでにも何回も失敗して迷惑をかけてしまったことは反省点ではあるけれど、実習の日にお客様から「接客上手だね、買いたくなる」と、一言頂いたときにとても温かい気持ちになりました。

 考えて動き、伝えた結果として、相手が気持ちを受け取ってお礼を伝えてくれることがどれだけ大事なことかよくわかりました。

  今、アルバイトを二年間続けていますが、価値を提供するということの大切さを知ったことや販売の経験を生かし、より良い接客をしたいという向上心になりました。

 この気持ちは将来もとても大事なことだと思うので、忘れずにこの先成長を続けるバネにしたいです。