こんな箱に入って届きました。  『約束のパン』

 

   

 

―「がんと闘う主人のために、100%安全なパンを作ってほしい」

 

 

株式会社モンパリ・粉工房かんすけの山本社長が大丸札幌店に期間限定で出店していたとき、ある女性に言われた言葉だ。

 

 その女性の夫はがんと闘病中のため食事制限があり、好物のパンが食べられなくなってしまったのだという。

女性はたまごやバター、マーガリンを使っていないパンを手に入れるため、色々な店を回り頼み込んだが断られ続けていた。

切羽つまったその姿に胸をうたれた山本社長は、「必ず作ります」と約束した。

きっと同じように困っている人が他にもいる。その人たちの助けになりたい。こうして社長の挑戦が始まったのだ。

 

 まずは原料の調達。仕入先を回りオーガニック小麦を手に入れた。

しかしそれだけでは、100%安全なパンは作れない。

たまごやバター、マーガリンを使わずにパンを焼くため、作り方を一から見直す必要があったのだ。

試行錯誤を繰り返すこと2か月、『約束のパン』が完成した。

 

 バター、マーガリンは使わずに、素材はオーガニック小麦(石臼挽き全粒粉キタノカオリ)、天然酵母(とかち野酵母)、塩(ラウシップ)3つのみ

それも、どれも最高のものを厳選。オーガニック100%で、小麦のうま味を引き出すために60時間も熟成させるというそのパン。

カンパーニュというフランスパンで、値段は1,000円。高く感じるかもしれないが、素材を見てわかるように値段以上の価値があるものだ。

 

 ひとりの女性の言葉で始まった山本社長の挑戦。

そして出来上がったパンは、新聞に記事が載ったことで、がんと闘う人からの注文が殺到した。

連絡先がわからないため、女性にパンの完成が伝わったかはわからないという。

より多くの人にこのパンが知られ、病気やアレルギーと闘う人に届いてほしい。

 

 

記事:緑陵高校課題研究7班 佃 麻梨香

 

 

~班員より~

実際に私たちが食べてみたところ、酸味が程よくきいていて香ばしさがあり、歯ごたえがしっかりしているため、

パン本来の味をしっかり味わうことができました。その味から山本さんの想いを感じられます。

 

 

◆感想・口コミ投稿欄◆

(例)・このパン食べた!おいしいよ!

   ・子どもがアレルギーなので、このパンがあってよかったです。   …など

いわみざWAP! のホームに戻る