「食べてびっくり新食感☆DORIセット」

2年次 午前部 星野 夏緒

 

 

試行錯誤し、悩みながらもやる気と根気で多くのことに挑戦

 総合実践の授業で商品開発・販売実習に取り組んだ。

総合実践では日頃から実際の社会に役立つ実践的内容の学習を通じて、ビジネスに関する総合的な知識と技術の修得を目指している。

昨年度よりも実際に地域に出て多くの人と関わり、話し合い、実習をする回数が増えたそうだ。今年度は主に5か所の販売実習先が用意され、授業の中で担当者を振り分けてそれぞれが実習に臨んだ。

1日に実習を行う人数の平均が5・6名ということもあって、1人1人が自分の仕事に責任を持って取り組んでいたように思えた。

そして販売だけではなく新たに、メニュー開発も行った。新たな取り組みだっただけに、全てにおいてわからないことだらけで、はじめは何から始めたらいいのだろうかという状況だった。試行錯誤し、悩みながらもやる気と根気で多くのことに挑戦した。

 

 札幌で毎年秋に開催される食のお祭り「さっぽろオータムフェスト」での商品販売実習に向けて、2012年度の総合実践受講生徒が本校のハチミツを使った商品開発を行い「天然はちみつ(3種類)」「ハニロン」「ドレッシング」を開発し販売。

 2013年度は去年に引き続き天然はちみつ、ハニロンを販売。

 そして今年は他にも札幌市のプロサッカークラブ「コンサドーレ札幌」の試合会場、札幌市スポーツ交流施設コミュニティドームつどーむで行われた「食べる・たいせつフェスティバル」、高校生ご当地グルメ選手権大会「チャレンジグルメコンテスト」、札幌の中心部に新しく開設された食事施設「大通すわろうテラス」での販売実習を行った。

コンサドーレ札幌の試合会場

 中でも時間をかけて取り組んだのが、10月に今年初めて開催された「高校生チャレンジグルメコンテスト」

次世代を担う高校生が地域の食材を使用し料理を作ることを通じて、生産者の思いや食材について地域の食と文化について学ぶコンテスト。高校生の新たな発想を加えたメニューを創出することを目指し、高校生の手による地域から愛され自慢の一品となるご当地グルメを誕生させ、若者による地域活性化に繋げていくことを目的に開催された大会で、私達はメニュー開発から販売当日まで9名の生徒で参加した。

昨年度の生徒からの引き継ぎを踏まえてメニュー開発を行う。

味はもちろん原価や産地、どうしたらより多くの人に買って頂き、投票してもらえるかなどを考えながら、休日にみんなで学校に集まり試作を重ねた。

そして最終的に出来たバーガーとスープのセット「食べてびっくり新食感☆DORIセット」は書類選考を通過し本選に参加できることになった。

食べてびっくり新食感☆DORIセット

 当日は書類選考を通過した北海道各地の10校が札幌に集結し、それぞれ自慢のメニューで競い合った。

本校メンバーは前日ギリギリまで話し合い、接客や調理などの担当を決めて本番に向けて準備を進めた。

そして、当日は販売をはじめ、ステージでのメニュー紹介や審査員から直接意見を頂き、緊張しながらも貴重な体験となった。

コンテスト結果は10校中3位。優勝を目指していたので悔しい結果だったが、最後の反省では悔し涙を流しながらメンバー1人1人が次への課題を明確に話し合った。

高校生チャレンジグルメコンテスト

今年の反省を踏まえて来年度への引き継ぎを行い、次に繋げていってほしい

 後日授業内で活動についての報告を行った。メニュー考案の苦労や、お客様に商品を買ってもらうことの難しさ、今回の実習で学んだこと考えたこと、もっとこうしたらよかったのではないか、などの反省を他の生徒に話した。

1ヶ月後、宮田屋珈琲さんとのコラボレーション商品としてバーガーとスープが商品化され11日間限定で「大通すわろうテラス」での販売を行った。

  年度末には、1年間での各授業や個人のさまざまな取り組みを学校内で発表し合い情報を共有する行事、「プレゼンテーション大会」での発表に向けて話し合いを進めている。また、今年の反省を踏まえて来年度への引き継ぎを行い、次に繋げていってほしい考えている。

大通すわろうテラス コスモ前

 

1人1人が自分の未来への目標を明確にしていけるように

 今回の販売実習では数えきれないくらいたくさんのことを学ぶことができた。人との関わりの大切さ、仲間と同じ目標に向かって努力する苦労や喜び、メニュー開発の難しさ。

忘れないうちに振り返り、反省をして次に繋げるためにどうしたらいいかを考えていきたい。大通高校にいる意味、この学校でしか出来ないこと、1人1人が自分の未来への目標を明確にしていけるようにこれから挑戦を続けていきたい。

打ち合わせの様子