1876年(明治9年)12月、札幌農学校教師のアメリカ人 ウイリアム・ホイラーは、開拓使の依頼により

1.札幌・茨戸(石狩)への運河を掘る案

2.札幌ー小樽間に馬車道を開く案

3.札幌に達する鉄道を、小樽または石狩から敷設する案 を検討するように依頼される。

 結果 *運河よりも道路 *道路よりも鉄道が便利であると有利だと報告 *そのうえで、室蘭港は小樽港に比べ、港が安全なこと、冬の積雪が多くないこと、東京その他本州の主要港と近距離にあるという理由から、室蘭港をもって幌内炭の積み出し港とするべきで、室蘭港への鉄道が財政上困難名場合のみ、西海岸への鉄道を敷設すべきであると報告。(及川 付記)

 

1892(明治25)年、岩見沢、室蘭間を開業。三笠、幾春別の炭坑の他に良質の石炭の採掘が始まったため、小樽からの積み出しだけで追いつかない、冬期の太平洋航路の安定などの理由で室蘭港が整備された。1909(明治42)年には三井財閥による製鉄所が建設され、現在に繋がる鉄の港町室蘭の基礎となった。