84歳 まさこさんの素語り



「むか~し、むかし、あったとさ・・・」

84歳のまさこさんは、ねっこぼっこのいえで、素語りをしてくれるボランティアさんです。
素語りとは、物語を語り手が覚えて、何も見ずに、語って聞かせることです。

3年前、ねっこぼっこのいえのスタッフが、小学生の我が子の学習発表会を見に行った時に、
なんとはなしに、隣に座った優しそうな白髪の素敵な年配の女性とおしゃべりに・・・・

すると、その方が、民話の素語りボランティアをしていると知り
「ぜひ!ねっこぼっこのいえでも!」と、お願いしたのが、まさこさんとの出会いでした。

それから、毎月1回金曜日の午後 まさこさんの素語りの時間があります。

時々、ん?さっきもこれ聞いたような・・・??とか、
「あらっ、困ったわね~~名前、出てこないわ。おほほほ (*^。^*)」 など
小さなハプニングも起りつつ 幸せな時間を、みんなで楽しみます

まさこさんの周りは いつも 時間が ゆっくり 流れているみたい

まさこさんの話す、ちょっと悲しい話が 私は好きで 聴きながら、ほろりと 泣いちゃうこともあります
すると 「今日は、こばまゆさんを、泣かせたわ~~~」と、ニッコリ (*^_^*)
まさこさんは、人を泣かせるのを ひそかに 楽しみにしてるらしいです 笑



「ここに来て、一番嬉しいのは、まさこって、名前で呼ばれることなの」
ねっこぼっこのいえでは、その人が呼ばれたい名前を、緑のガムテープに書いてを胸に貼ります。

「小さい頃は、名前で呼ばれていたのが、子どもが産まれて、名前で呼ばれることが少くなってね
奥さんとか、〇〇君のお母さんとか、おばあちゃんとかね。ちょっと寂しいの。
だから、ここで、まさこさんって、名前で呼ばれるのが、とても嬉しいのよ」


名前で 呼ばれて、にっこり笑う まさこさん
優しく、たおやかで、ゆっくり話す まさこさん

まさこさんの傍にいると、子どもも そして 大人も なんだか
ほんわか あったかく 大きく 包まれたみたい


      

今日 初めて会った高校生とも 楽しそうに おしゃべり。
「あなたは、ほんと、お話が上手ね。」 心から誉める まさこさんに
高校生も ちょっと照れ笑い
「今度、まさこさんの、昔話、聞きに行きます!」
「あら~嬉しいわ。ぜひ、来てね」

高校生が、帰りに、そっと私に耳打ちする
「まさこさん、すごい、素敵~~!! で、 かわいい~~~!!」
「でしょ」 (^_-)

まさこさん、居間の赤いソファーに座って、ひろばのみんなの様子を眺めながら

「 ここは、色んな年代の いろんな人がいるから、心が みんな 開かれるのかしらね。
ここは、ほんとうに、不思議なところ。

でも、みんな きっと 縁があって ここに 来ていると思うの 素敵なことね 」

ねっこぼっこのいえは、今日という日を 色んな世代の いろんな人達で 創り
その出会いを 喜びあう そんな場で あり続けたいと 願っています

 

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