NPOワーカーズコープ 小山 輝司 様 について知っていることをぜひ教えてください

ワーカーズコープはどのような組織か教えていただけませんか?

 ワーカーズコープは、お金を一度従業員が預けてみんなで運営をしています。

実際、私も5万円支払っています。5万円払って、たとえば会社を辞める時やNPO団体を辞める時にそのお金が返還されるんです。
 
 
 
 

出資金は1人1人違うのですか?

 最低5万円です。できれば給料の2ヶ月分くらいの金額を納めることが望ましい。

戻ってこないことはないので定期預金に入れているかなと思えばいいですね。

ただし一般の会社とは違うのかもしれません。


皆さんから資金を得て活動しているということですが、他からの資金はあるのですか?


例えば、私が今関わっているプロジェクトでは札幌市から仕事を頂いて、年間何千万というお金を運用しています。
 
 

頂いたお金から小山さんには利益はいかないのですか?

 もちろんその中から私の人件費、お給料にも当てられますし、今は仕事で中央区を担当しているのですが、中央区といっても広いですよね。その地下鉄代金やバス代を経費としてみてもらっています。

市の委託金から支払っていますので、本来だったら市がやるようなことを僕らのようなNPO法人が代わりにやっているような感じです。
 
 

今までカウンセラー活動の中で力を入れたこと、難しかったことは何ですか?

 カウンセリングを受ける方は生活保護の方や、仕事をしたくても再就職できない方が多いです。中でも難しいのは精神を病み、鬱などの精神障害を持った方に対するカウンセリングですね。例えば、カウンセリングをする日の気分の上がり下がりが激しく、就職が決まったのに、その後気分が変わりカウンセリング先や職場に行けなくなってします。そういった悩みや問題を時間かけて、悪い方に戻らないようにするのがカウンセリングで難しいことですね。
 
 
 

健康に気をつけていることは何ですか?

 睡眠をとることですね。学生時代は1日10時間くらい睡眠を取っていました。やっぱり寝ることは嫌な事を忘れることができるので大事ですね。あと、ボランティアに行ったときは話をしたことがない人と話をするようにしています。


 
ボランティア活動で普段行っていることは何ですか?

 2週間前には、雪だるま作りのアシスタントをしました。これから三月にはコンサドーレ札幌のチームがサッカーの試合をするので、札幌ドームでチケットの確認をしたり、お客様の案内やゴミ拾いのお手伝いする予定です。
 
 
 

初めてお会いになる方と話をするのは難しいですか?

 最初に就いた会社が旅行会社で、15年ほど営業で修学旅行担当の先生と打ち合わせをする仕事をしていました。場合によっては飛び込み営業と言って、1回も会ったこともない方のところへ名刺とパンフレットを持って伺い、「うちの商品にこんなのあるんですけど使ってもらえませんか」などを繰り返し勧めていました。
  それが出来ないと売上げの数字が上がってこない。数字が上がらないということは給料も上がらない。高校の時、人前で話すというのは大嫌いでした。授業なんかで先生に「当てないでくれ当てないでくれ」といつも思っていました。
  そういう人間が必要に迫られるとやっちゃうんですよね。それで鍛えてきた部分があって、今日皆さんと初めてお会いしますが、以前に90人の前で授業もやっていたので特に怖くない。
  相手が自分の土俵に乗ってきたなと思えば自分のペースで出来ますね。 
若い時の頃の経験があるから初めての方とも普通に話が出来るのと思います。
 
 
 

学生時代の頃に何かアルバイトなどはされていましたか?

 大学に入ってからは水道屋さんで配管の穴掘りや本管の50センチ位の太い管を埋める作業だとか、電気を分解する作業だとか。肉体労働を最初にやって、スキーが好きだったので定山渓のスキー場でリフト係のアルバイトをしていました。収入の部分で1番大きかったもので言えば、19歳の頃に学校行きながら旅程管理主任者という資格を取って3年間は旅行会社の添乗員として働くことができました。
 
 

それがきっかけでそのまま旅行会社の仕事を続けたんですか?

 学生のとき国内や海外まで行っていました。それで300日くらい添乗日数があったんですけど、きっかけにもなったと思います。

 

 


 
キャリアカウンセラーの仕事をしたいと思ったキッカケはなんですか?

 旅行関連の仕事に20年くらい務めて、若い世代の人の方が頭も回りますし体力もあります。旅行関連の仕事は長くは続かないと思い、キャリアカウンセラーの仕事でご飯が食べていけたらと思い始めました。40歳くらいの時に、カウンセラーは60歳70歳になっても続けられるということがわかり、カウンセラーの資格を持っている人が少ない現状であることがわかりました。
 人にものを伝えることも得意な方だったので、アドバイスすることを昔からしていました。25歳頃教員志望で今までやっていたことを応用できると思いカウンセラーになりました。
 
 
 

旅行会社とカウンセラーでは、共通してることはありますか?

 相手の相談を受けて旅行業の営業と、今のカウセラーとして困っている方をいい方向にもっていく悩みを解決していくでは共通する。規模だとか司法は違うかもしれませんが、やり方とかはほとんど変わっていないと思います。
 
 
 

今後の目標や挑戦したいことはなんですか?

 カウンセラーとしては3年目でわからないことがたくさんあります。いろんな人と接しないとわからないことが多すぎる。今までは専門学校の学生や障害を持った人、生活保護を受けている人などをサポートしてきました。今後は女性特有の問題などを50歳なるまでの後三年間で経験したい。50歳以降は若いカウンセラーさんの育成をしたいです。


人と接する時に気を付けることなどアドバイスをお願いします。


  話の聞き役になる。8割聴いて、2割返すくらい。喋りすぎてマシンガントークになるのではなく、話を聞いて少し返すくらい。話すときの態度は笑顔で話をすると相手と信頼関係が築けるようになる。また、先入観を持たない、相手を怖がらないことに気をつける。 
 
 

学生のうちに身に着けておいたほうが良いことはなんですか?

 どんな小さい経験でも応用が利きます。アルバイトでも就職してからそのまま役立つこともあるし、ちょっと変えることによってその経験が使える時があります。経験してそれを応用する能力が必要。みなさん良いところは必ずあるからそれを生かし、それと何か迷った時は行動しましょう。自分から動かないと物事は動きません。だから困った時こそ動いてください。
 
 
 
 取材を終えて...
 
 
 
・カメラを担当することになったが、カメラの使い方がわからなくて困惑しました。事前にもしかしたら、こうなるかも!ということも考えて計画する必要があると実感しました。
 
・インタビューの経験がなく、今回はインタビューの様子を撮影する担当だったのですが、写真を一枚撮るにも、撮影する位置や撮影者の距離など、技術が必要なのだなと思いました、
 
・この話で聞けたことを教訓にしていきたいと思います。また、インタビューの難しさがよくわかりました。事前準備をしていても、やはり初めて会う方に直接お話を伺うというのは難しいと思いました。ですが貴重なお話や多くの体験談を聞くことができて、大変勉強になりました。今後はこの経験を活かして様々な人と接していけるようになろうと感じました。
 
 
 
 
取材生徒
 
よくわかる商業と経済受講生徒(平成26年度)
 
古田 彩也香
 小峰 綸子
 庄子 奈緒子
 大井 葵
 小野 舞子