かつてこの土地を含む練馬区一体は武蔵野台地特有の台地と谷地、川、湧き水による池沼とそれに伴う樹林帯で構成されていました。区立石神井公園ふるさと文化館に展示されている、縄文時代のものと思われる土器が近くで多数発掘されていることからも、昔から人がこの地で暮らしていたことが伺えます。 この公園には鎌倉時代中期~末期にかけて築城されたと考えられる石神井城の跡が存在します。石神井城跡は現代において一般的に城と呼ぶような安土桃山時代以降に築城された大規模なものとは違い、規模は小さいです。室町時代に現在の練馬区近辺を支配していた豊島氏の拠点とされ、1477年に扇谷上杉家の家宰であった江戸城主、太田道灌によって攻め滅ぼされたのちは廃城となりました。落城の際に伝説として生まれた照姫伝説が、毎年5月に石神井公園で開催される照姫まつりの由来なのです。城の中心部分であった内郭の土塁と空堀は今もひっそりと残ってます。 参考文献:練馬区史 歴史編http://www2.i-repository.net/contents/myc/text_2rekishihen/rekishihen_honcho1.xhtml 練馬区公式ホームページ 石神井城跡https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/annai/rekishiwoshiru/rekishibunkazai/bunkazai/b007.html 照姫まつり公式ホームページhttp://teruhime-matsuri.com/
石神井公園の歴史
この公園は石神井台に存在する都立公園です。 私鉄の西武池袋線『石神井公園駅』から徒歩10分ほどの時間で訪れることが可能で、JR線や東武東上線、東京メトロ3線と乗り換えが可能な『西武池袋駅』から急行列車で10分ほどと、都心からのアクセスは非常に良いと言えます。 公園を構成している東の細長い池は石神井池という人口池であり、ボート池として利用されています。また西の池は三宝寺池という湧き水によって作られた池であり、自然が未だ多く残るエリアとなっています。公園とその周辺は環境や景観を保持するために風致地区(都市の自然的景観を維持するため、都市計画法によって都市計画で定められる地区のこと)に指定されており、区民の憩いの場として活用されています。 また、公園には前述したボート場の他に、合計3面の野球場やテニスコートが2面、地元の団体が利用する野外ステージなどの施設が存在します。公園の施設ではありませんがすぐ近くには夏場に賑わう屋外プールや石神井の町の歴史を今に伝える区立石神井公園ふるさと文化館という施設もあり、とても充実したものとなっています。 参考文献:東京公園協会 石神井公園https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/about006.html
石神井公園の立地