衣笠(きぬがさ)

 金襴織の大笠で、雲や龍の模様、八咫烏(やたがらす)が縫い込まれています。

 衣笠の上には五段の車のような枝ぶりの雄松を飾ります。近年では、この松を採ることが大仕事になっています。紺屋町の笠鉾は、江戸時代から淡海公、忠度、弘法大師など多くの人形を飾りましたが、

 明治22年の大水害で笠鉾を失いました。そして、大正15年7月に衣笠で巡行に参加するようになり、平成18年にほぼ半世紀ぶりに新調されました。

 八咫烏は、神武天皇東征のとき、熊野から大和へ入る険路の先導となった烏で、加茂建角命の化身と伝えられています。