白炭の歴史は古く800年頃に始まったとされるが、紀州備長炭は今から約300年前の元禄年代に、現在の田辺栄町で炭問屋をしていた備中屋長左衛門が上秋津村・秋津川村で生産された炭を江戸日本橋青物町の問屋に送っており、これが大変好評を博していた。この栄町の炭問屋「備中屋長座衛門」から屋号を得た田辺木炭「備長炭」は、その名を広く知られるところとなった。