田辺には関空から行っても楽しい

 

東京から田辺に行くには、普通は南紀白浜空港。でも実は関西国際空港からも近い。

 

羽田空港から関西国際空港は約1時間のフライト。

今回は2歳の息子との二人旅。案の定、暴れまわってくれたけど、何とか凌げる長さだった。

 

関西国際空港は完全に国際線を意識して造られている。

天井が高く、色鮮やか。「旅をしてるんだな」という気分になる。

関西国際空港はレンゾ・ピアノ設計。海外の空港のよう。

 

関西国際空港からは、JR関西空港線で日根野に出て、特急くろしおに乗り換える。

 

日根野駅は阪和線と関西空港線が交わる駅。

各駅停車に空港快速、特急はるかにくろしおと、次から次へと電車がやってくる。

和歌山から来た電車と関西空港から来た電車の連結も見られる。

電車好きな子どもは大はしゃぎ。乗り換えの待ち時間も苦にならない。

 

くろしおからの車窓は、最初は工業港やコンビナート、ショッピングセンターも見える。

少し経つと、かなり奥まった急傾斜な場所をも拓いた蜜柑畑に変わる。

そして、強い風に耐える平べったい屋根、入江の漁港、風力発電の丘、梅の畑、ソテツ並木。

 

土地と海、風、雨には、様々な使い方があることが分かる。

 

アカウミガメの産卵地千里海岸では、スピードを緩め、「右手には雄大な太平洋。岬の突端が白浜温泉です」とアナウンス。一番の景色を逃さないための心遣い。

 

1時間半の列車旅。もっと乗っていたいぐらいだった。

さんさんと陽が射す車内。真冬なのにぽかぽか暖かくて、子どもはぐっすり寝入ってしまった。

 

南紀白浜便では時間が合わない場合や、ANAのマイルを貯めている場合(南紀白浜空港はJAL便のみ)、関西国際空港から行っても楽しい。

 

(2015.2.21 森崎千雅)


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