奇絶峡は田辺市の会津川の上流にある渓谷で、春の新緑や桜、夏の涼しげな不動滝、
秋には紅葉と、四季折々の渓谷美をみることができます。
http://www.tanabe-kanko.jp/files/cache/9ffaf910fdfddbb510c4bd95dd29e38c.JPGより引用
地形
ここではなだらかな山間を緩やかに流れているが、奇絶峡では両側の山が急に迫っているために、
それより下流にありながら上流域のような渓流美を見せる。また、両側の崖面から転げ降りたと
思われる、巨大な転石が並んでいるのも独特の景観をもたらしている。
自然
標高は低いが、急傾斜の山が迫っていること、険しい岩盤が複雑な地形を作っていることから、興味深い生物相が見られる。
谷間は岩盤の上にはウバメガシを中心とする森林が、そうでない部分にはコジイとアラカシを主とする森林が発達し、深い緑に包まれる。峡谷面の上部はより乾燥した森林である。かつてはアカマツが多かったが、松くい虫の流行時にほとんどが枯れ、現在もその枯れ木がまばらに姿を見せている。所々にはカギカズラの集団も見られる。岸壁面にはさまざまなシダ類なども多く、渓流周辺にはフサナキリスゲなどの渓流植物が見られる。かつてはウチョウランが生育したとも伝えられるが、これは現在では見ることができない。