皆地笠とは?
昔、源平の戦さにやぶれて隠れ住んだ平家の公家が日々の生計を支えるために、この地方に産出する香り高い桧材をつかって笠を編み出しました。これが熊野詣での堂上貴紳や庶民に広く愛用されたため貴賎笠 と称されてきました。貴賎笠は、その産地の名をとって、またの名を 皆地笠ともいわました。皆地笠は、伝統技術と素朴で肌目美しい桧材を用いて生かした工芸品で材料である桧の油分が水をはじくため、雨よけ・日よけ共に万能です。また、風を通すので、とても涼しく軽くて丈夫です。桧の香りも魅力の一つといえるでしょう。