アフリカツメガエルがいる池では、特にトンボの幼虫ヤゴは採集できなかった。トンボの成虫は10km程の範囲は飛廻るので、産卵はしてもアフリカツメガエルに食べられていると考えられる。
これまでの調査では、胃の中からは、多くの水生生物、落下昆虫、池にはまった動植物の体の一部などが見つかっている。秋から春にかけては、多数のハリガネムシが見られる。アフリカツメガエルの幼生や、小さなカエルも見つかり、共食いが行われていることから、餌は不足がちだと推測できる。池の周辺では、トノサマガエルやシュレーゲルアオガエル、ヌマガエル、ウシガエルなども確認されているが、ウシガエルのオタマジャクシも捕食されていることから、カエル類への影響もあるだろう。在来生物を捕食し、生態系に大きな影響を与えていることは明らかである。
したがって、生物の多様性を保つためには、アフリカツメガエルは駆除したほうが良いのではないのかと、我々は考える。