世界農業遺産とは?

社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域を国際連合食糧農業機関(FAQ)が認定する制度です。

世界農業遺産認定基準

1.食料及び生計の保障

申請する農林水産業システムは、地域コミュニティの食料及び生計の保障に貢献するものであること。

2.農業生物多様性

申請する農林水産業システムは、食料及び農業にとって世界的に重要な生物多様性及び遺伝資源が豊富であること。

3.地域の伝統的な知識システム

地域の伝統的な知識システムが、「地域の貴重で伝統的な知識及び慣習」、「独創的な適応技術」及び「生物相、土地、水等の農林水産業を支える天然資源の管理システム」を維持していること。

4.文化、価値観及び社会組織

申請する農林水産業システムには、地域を特徴付ける文化的アイデンティティ、風土、資源管理や食料生産に関連した社会組織が存在すること。

5.ランドスケープ及びシースケープの特徴

長年にわたる人間と自然との相互作用によって発達してきたランドスケープやシースケープを有すること。