外交官の家(庭園側)

 

山手イタリア山庭園周辺は、かつて明治13∼19年(1880~1886年)にかけて、イタリア領事館が置かれたことから「イタリア山」と呼ばれています。

敷地内には外交官の家、ブラフ18番館、庭園があります。

 

 

外交官の家(入口側)

外交官の家は、ニューヨーク総領事やトルコ特命全権大使などを務めた、明治政府の外交官 内田定槌氏 の邸宅として、明治43(1910)年に東京渋谷の南平台に建てられました。

建物は木造2階建てで塔屋がつき、天然スレート葺きの屋根、下見板張りの外壁で、華やかな装飾が特徴のアメリカン・ヴィクトリアンの影響を色濃く残しています。

平成9年(1997年)に内田氏の孫にあたる宮入氏が横浜市へ寄贈し、山手イタリア山庭園に移築・復元し、同じ年に国の重要文化財に指定されました。

 

東を望む庭園北を望む庭園

 

外交官の家の北側にある庭園は、イタリアの庭園様式を模しており、幾何学的な形をした花壇があります。

西側には噴水もあり、また天気が良い日には噴水の横から富士山を望むことができます。

 

18番館

庭園の東側にある、ブラフ18番館という建物は、関東大震災後に山手町45番地に建てられたオーストラリアの貿易商バウデン氏の住宅でした。

戦後、天主公教横浜地区(現カトリック横浜司教区)の所有となり、カトリック山手教会の司祭館として平成3(1991)年まで使用されていました。その後、横浜市が寄贈を受けて山手イタリア山庭園に移築・復元されました。

建物は木造2階建てで、白い壁にフランス瓦の屋根が使われており、屋根についている煙突は部屋の中の4つの暖炉につながっています。

建物の中には、当時横浜元町で製作されていた横浜家具が修復して展示されています。

 

 

アクセス

JR「石川町」駅元町口から徒歩5分、
JR「桜木町」駅から、神奈川中央交通11系統「イタリア山庭園前」下車徒歩1分

です。

山下公園や中華街などからも徒歩で行ける距離なので、横浜に立ち寄った際にはぜひ!