応援旗


海星学院高等学校バスケットボール部の試合には「礎を深くおろして」と「いざ行かんひとつの道を」の2枚の応援旗がかかる。いろいろな応援旗を見てきたけど直接的にバスケットボールのプレイに関わる表現をしていない応援旗は珍しいほうだ!

その応援旗は練習のときも大切に扱われて掲げられる。そして練習が終わるとまた大切にしまわれる。この応援旗には海星バスケットボール部の哲学が込められていると語りかけてくるようです。

 

「礎を深くおろして」


この応援旗は土台をしっかりさせて芯を作ること何事にもブレない心を鍛えることと語りかけてくるようです。その哲学の通り海星学院バスケットボール部には脈々と受け継がれる魂が礎となっている…そんな気がします。

そしてその魂の一端であろうエピソードがありました。それは罰ゲームありの練習でシュートを落とした分だけバスケットボールコートの幅15mをダッシュで往復します。これは男女一緒に行いますがやはり早くダッシュできる人もいれば足が遅く遅れながらでも必死にダッシュする選手…男女の差も出たりしますが、終了は全員一緒なんです。早い人が遅い人に合わせて早さを調整するわけではなく早いスピードのまま遅い選手が終わるまで続ける…これは指導者の中島先生が強制したわけでなくある選手の行動から選手全員が行う選手の自主的行動でした。
それは3期生のS.S君のことでした中島先生がすでに走り終えているS.S君が走るのを止めずに全員が終わるまで走っている姿を見て声を掛けたそうです。そうしたらS.S君は女子の後輩が走るのが遅くいつも最後まで一人で走っているのがかわいそうだから一緒に走っているんだと、一人で取り残されて走っていると恥ずかしいだろうからと一緒に走っているんだと答えたそうです。中島先生は事情を聞いて好きにしなさいと話したそうですが、そうしたらいつの間にか部員全員が当たり前のように走っているようになったんだと中島先生は説明してくれました。それは13期生が入学した今も受け継がれる姿です。そんな魂が礎となって深くおろされているそれが海星学院バスケットボール部であると思います。

 

いざ行かんひとつの道を


そんなバスケットボール部も北海道の中でも強豪校と肩を並べ、いまや男子も女子も実力校だとか台風の目だとか表現されて旋風を巻き起こす存在になっています。そして、女子部はついに2015年の全国インターハイへ出場する切符を掴み取ることができました。これもまたこれまでの創部以来先輩方と目標を一にして歩んだ道であると思います。「いざ行かんひとつの道を」これまでも…これからも…

 

全国を決めた女子チーム


海星学院では女子バスケットボール部の全国大会出場にあたり寄付金を申し受けています。
また、海星学院では無理な寄付金集めは行っていません。寄付のご意思がありましたら学校までご一報くださいとのことです。
http://kaisei-gakuin.ed.jp/

〔2015.07.25 写真:Hiroshi Yamane櫻井 孝 文章:櫻井 孝

 

顧問からのメッセージを…



 

顧問の中島洋介先生が卒業生に贈った直筆のメッセージ。
このバスケットボール部を創り上げてきた中島先生が2016年10月04日お亡くなりになりました。
慎んでご冥福をお祈りいたします

 

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