ラセイタソウ(羅背板草) 【イラクサ科カラムシ属 多年草】 花期7~9月
北海道南部から和歌山県紀伊半島までの太平洋側の岩場や崖に分布。
対生して生える葉はちりめん状で大きく厚く 水分確保が難しい環境の中で生きられるように適応している。
海に吹き荒れる強風に耐えるため茎が短い。
葉のごわついたような手触りが 羅紗(ラシャ)に似た毛織物のラセイタに似ていることからその名がついたという。
花言葉 「生命力」
イタンキの浜を海浜植物を観察しながら歩いていて端の岩場まで来たとき 大きな葉の植物にふと目に留まった。
「紫陽花に似たような葉だけれど、なんていう植物だろう?」と持ち歩いていた野草の本を開くと【ラセイタソウ】。
階段脇や崩れかけた崖、波が被るすれすれの岩場に根付いている。圧倒的な存在感に惹かれた。
ラセイタソウ。日本の北限が室蘭という記述を見つけ・・・胸が躍る。
この浜に来るたびに眺める。この目で見られる事の幸せを感じながら。
(撮影・文 中村麻貴)