輪西をみんなで歩いていた時、特調的なお店があったことを思い出し久し振りに向かってみました。

カネコ・ジーンズショップ それは輪西の6条通りにあるお店です

営業していないかも…とも思いながらお店の前まで行くとやっぱりシャッターが閉まってる。かろうじて出入り口の所だけシャッターが開いていたものの見える店舗は倉庫のように山積みされた段ボールなど見えて店舗っぽく見えない。諦めかけたとき、中に明かりが見えるので思い切って扉を開けて「やってますか?」とツレが声をかけると中から女性が出てきてくれて優しく声をかけてくれました。

 

やってますよ、どうぞ

中に入るとやっぱり山積みの商品、商品、商品…
昔からワゴンに山積みの店内でしたが倉庫かと間違えるくらい収納棚が設置されていました。ご主人が亡くなったあと息子さんが跡を継ぎインターネット通販メインで全国の顧客を相手にご商売されているとのことで店舗販売は事情を知る常連さんが買いにくる程度だとのことでした。
私が、ツレ達に昔ここでジーンズを買いにくると全部糸を解いて気に入った形に縫製しなおしてくれたことを教えると、お店の女性が「亡くなった主人が全部やっていて、だから今は裾上げしかできないのよ」と教えてくれてご主人が仕上げたオリジナルのジーンズを山積みの下から引っ張り出してくれました。それはそれは素敵な牛革のポケットに付け替えたリーバイス、ツレが「この値段では買えないですよね」と言うと「主人がつけた値段だから」と目を細める。

例えば楽天のショップはこんな感じ。


うちはリーバイス社と直接取引できるんですよ

ツレが「いつからご商売されているのですか?」と聞くと元々は製鉄所向けの作業服を扱ったお店だったのを進駐軍にリーバイスのボタンを払い下げてもらって作業服に使ってたら作業員に評判が良くてリーバイス社と取引を始めたと教えていただきました「現在では直接取引できるのは珍しいらしいですよ」さらっと言う。ジーンズショップとしては創業昭和20年と老舗中の老舗だしリーバイス社と直接取引できる店舗としても稀な存在と言うことだ!

 

そっと山積みの下の方に

彼は店員ではなく、お客その会話中も目を丸くしてビンテージ物の商品の山を一つ一つ丁寧に見ていた大学院生のツレは最後には遠い目をしてました。そしてお店の女性に「必ず買いにきます、また来ますから!」と宣言してお気に入りの商品をそっと山積みのビンテージの山の下の方に隠すようにしまい込んでいたのを私は見逃しませんでした。

店舗での販売もしているしバックルなども数多く揃えていて息子さんがオリジナルのベルトも作って販売もします。

 

やっぱり輪西はすごい

お店を出て少々興奮気味に「やっぱり輪西はすごい」「輪西は生き延びている」と輪西の強さに感嘆しながら次の輪西を探しに歩いていましたが、先ほどの大学院生はもう頭の中には何も入らないほどボーッとして無口になっていました。

〔 2015.07.21 Takashi 〕

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