ここでは、羅漢堂(平等院) について紹介します。

在所:宇治市蓮華115

【ポイント】

①.江戸時代 寛永17年(1640)に建立。

②.羅漢堂は、宇治市指定有形文化財。

 ・一重入母屋造本瓦葺。H;5.5m、D;3.0m、W;4.0mの禅宗洋式で建築。

 ・12㎡の鏡天井彩色雲竜図

 ・本尊は宝冠釈迦如来像、須恵壇一基、十六羅漢像高さ約5.5メートル、奥行き約3.0メートル、幅4.0メートル。

【関連写真】

 浄土院羅漢堂2020_09_15 金只   

 標柱と案内板2020_09_15 金只   標柱と案内板2020_09_15 金只   

【補足説明】

①.現地説明板より

 浄土院羅漢堂一棟

 江戸時代 寛永17年(1640)

 棟札からは、この堂は寛永17年に建立され、大工は京の善衛門、仏師が京の伊兵衛、藩主(施主)は星の準安道斎(宇治茶師)とその息子たちであり、肝〇は藤村〇斎、井上久左衛門であることがわかる。また、江戸時代の地誌「都名所図絵」巻五などによると、堂戦隊の形式や、その一が変化していないことが知られる。

 主要部材は、建立当時そのままに保存され、内部の〇天井に描かれた流の彩色画の保存状況も良好で、なおかつ和櫓が主流の平等院内の建物群にあって禅宗様を主体とした特異な存在で、美術的・歴史的価値が極めて高く貴重である。

 なお、官営7年の記がある棟札と銘札一枚、羅漢堂の扇額一面、須恵壇一基、十六羅漢像一括、羅漢堂の価値をさらにたかめるものである。

 また建立時の勧進名簿や願文約千紙近くが長押上小〇に木箱にて残され、当時の風俗を知ることができる。

②.367年ぶりの一般公開記事より

 羅漢堂は禅宗様式で堂内には十六羅漢像などを安置、天井に雲竜図が描かれるなど、平等院の中でも珍しい建造物だ。

 羅漢堂は高さ約5.5メートル、奥行き約3.0メートル、幅4.0メートル。一重入り母屋造りで本瓦ぶき。12平方メートルの鏡天井に描かれた彩色画の雲竜図は、色があせているものの金色の竜が天を駆ける勢いある図だ。本尊の宝冠釈迦如来坐像(ほうかんしゃかにょらいざぞう)や2体の脇侍など計21体の仏像が須弥壇(しゅみだん)に安置。壁には花頭窓がつくられている。