どの作物が適地なのか?

 例えば、メルシャンワインのホームページによりますと、「まず第一に、水はけがよい土壌であること。 ブドウの樹は大変デリケート。水分や湿気が多すぎる地では、すぐに病気になったり害虫に冒されたりします。礫が多く、水はけがよい、安曇野のような埴壌土が、ブドウ栽培には適しているといわれています。 」また、「降水量が少なく、気温の日較差が大きいこと。 昼と夜の気温の差が大きければ大きいほど、ブドウは糖度が上がりワインに適したブドウに育ちます。 松本平の盆地の一画に位置し、内陸性気候の安曇野は、年間降水量が800mm~1200mmと少なく、また、特にブドウ畑が広がる標高580mから620mのなだらかな斜面は、日当り、風通しともによく、昼夜の寒暖差も大きいため、ブドウの生育には極めて好ましい気候といえるのです。 」とあります。

■風土

 柱本と和泉山脈、生駒・金剛両山地を挟んだ大阪側では、大阪府のホームページによりますと、ぶどう栽培が盛んで、全国第9位の収穫量(5,140トン)を誇るぶどう産地であり、全国に出荷しています。特に主力品種のデラウエアでは、収穫量全国第3位となっています。 中部管内の柏原市、交野市、枚方市では、デラウェアをはじめ、ピオーネ、マスカット・ベリーA、シャインマスカット、甲州、ネオマスカット、マスカット・オブ・アレキサンドリア等たくさんの品種が栽培されています。 栽培技術では、昭和30年代からハウス栽培(無加温、加温)が行われるようになり、収益の向上と作業の分散化が図られました。また、昭和35年にジベレリン処理によるデラウェアの種なし早熟栽培が実用化され、これらの栽培技術がぶどう産地の発展に大きく寄与してきました。流通面では、中部地域の特色として、市場出荷以外に府内での観光農業の先駆けともいえる観光ぶどう狩りに早くから集団で取り組んできました。また、沿道での販売や宅配等様々な販売形態をとることによって産地が発展していることも特徴といえます。