スケッチ文化都市宣言についての市議会一般質問 について知っていることをぜひ教えてください

 

令和2年12月議会の一般質問でスケッチ文化都市宣言について一般質問があった。

会議録より

◆2番(楚山伸二議員) 
 2番、楚山伸二です。
 通告に従いまして質問をさせていただきます。
 質問時間が20分短縮されておりますので、特に再質問には簡潔に、ワンフレーズの答弁でお願いしたいと思います。なるべく2択でお答えしてもらえるようにも考えてまいりました。
 件名1、都市宣言について。
 小諸市では、昭和43年の世界連邦平和都市宣言から平成19年の脱地球温暖化のまちづくり宣言まで14の都市宣言をしております。今回はその中から、平成11年に11番目に制定されたスケッチ文化都市宣言について質問をいたします。
 要旨(1)スケッチ文化都市宣言について。
 質問に入る前に、パネルを2枚ご覧いただきたいと思います。
 1枚目は、小諸駅前にあるサインポールです。3面式となっておりまして、こちら、「スケッチ文化都市宣言」、あと、ほか2面は「スケッチ文化都市こもろ」、もう一面は「スケッチパークこもろ」と表記されております。
 次のパネルですけれども、こちらがスケッチ文化都市宣言の宣言文の内容です。
 パネルを朗読いたします。
 「小諸市は、豊かな自然と歴史的環境に恵まれた詩情公園都市です。この詩情豊かで四季折々を通じた美しい景観や歴史的文化遺産を後世に引き継ぐことはもとより、市民や小諸を訪れる多くの人にこれらを「観る」「知る」だけでなく、「書く」「撮る」「創る」等の創作の場としての提供が望まれています。あらゆる分野の創作に共通した表現文化の原点である「スケッチ」は、一人ひとりが持つ感性の表現方法であり、自己実現の手段であります。小諸市は、「高原に育む活力ある詩情公園都市」であり多くの創作的活動を受け入れる環境とステージ(舞台)が整っており、市民のみならず小諸を訪れる多くの人に「スケッチ」の舞台として、市民が誇りを持って提供することを目指し、ここに「スケッチ文化都市」を宣言します。」
 制定から平成20年以上たっておりますが、全く色あせていない、小諸市の未来へ込められた思いが強く感じられる宣言であります。
 そこで、質問①、この宣言の成立の経過とその目的は何か、また、宣言以降はどのような取組を行ってきたか、質問いたします。
 
○副議長(柏木今朝男議員) 
 市長。
 
◎市長(小泉俊博君) 
 お答えします。
 スケッチ文化都市宣言は、先月お亡くなりになりました故木島和朗様の提案を基に、平成11年3月の議会において小諸市が発議した都市宣言であります。改めまして、この場をお借りし、故木島和朗様のご冥福を心からお祈り申し上げます。
 さて、当時、木島様からは、「スケッチパークこもろ構想~小諸を「スケッチ都市」に~」という形でご提案がございました。この構想では、スケッチは、絵画、文学、音楽、写真、映画、演劇、工芸など、あらゆる創作に共通の表現文化の原点であり、「スケッチ」をキーワードにして、これからの小諸には何が必要かについて、そして、小諸の魅力を生かすソフト事業の提案が記述されていました。
 さらに、締めくくりには、「21世紀に向けて、小諸は「スケッチ都市」として、内側からは、市民活力を喚起し、外に向けては生き生きとした文化都市エネルギーをアピールして前進させたい。」と記してありました。
 このご提案を受け、小諸市はスケッチ文化都市宣言を発議したわけですが、この都市宣言の目的は、宣言文の最後にありますように、小諸市は高原に育む活力ある詩情公園都市であり、多くの創作的活動を受け入れる環境とステージ(舞台)が整っており、市民のみならず、小諸を訪れる多くの人にスケッチの舞台として、市民が誇りを持って提供するということでございます。
 次に、スケッチ文化都市宣言をきっかけに始まった取組としましては、まなびのまち造形講座、虚子こもろ全国俳句大会、浅間山絵画フェスティバル、生涯学習イベントカレンダー、眺望100選などがあります。
 また、直接的ではありませんが、少し後から始まった、こもろ・日盛俳句祭、俳句講座、古文書解読講座なども、少なからず影響を与えたと言ってよいと捉えております。
 以上です。
 
○副議長(柏木今朝男議員) 
 楚山伸二議員。
 
◆2番(楚山伸二議員) 
 ありがとうございます。
 いろいろな取組をされてきまして、このスケッチ文化都市宣言が、それぞれに影響を与えてきたなということを確認をさせていただきました。
 そこで、質問②ですけれども、今後はどのような取組を予定しているのか、お答えください。
 
○副議長(柏木今朝男議員) 
 市長。
 
◎市長(小泉俊博君) 
 小諸市では、小諸・藤村文学賞、それから、虚子こもろ俳句大会、こもろ・日盛俳句祭、また、各施設における様々な講座、そして、このほかに、私が市長に就任して以降は、音楽のまち・こもろ、それから、小諸ふるさと遺産といった新たな取組を開始しております。
 これらの事業は、スケッチ文化都市宣言の精神を引き継いだものであり、今後は、今あるもの、事業の内容を充実させることによって、さらに磨きをかけてまいりたいと考えております。
 以上です。
 
○副議長(柏木今朝男議員) 
 楚山伸二議員。
 
◆2番(楚山伸二議員) 
 木島さんが生前よくお話しされていたのは、観光というのは光を感じることだと、つまり「感光」と書くとおっしゃっていました。観光地を見物するだけではなくて、光を感じて創作すること、それが大事だということで、本当に何度もそういうお話をお聞きしてきました。
 宣言の趣旨は、今市長がおっしゃいましたように、市民が誇りを持ってスケッチの舞台を提供すること、この一文に凝縮されておりまして、その結果として、多くのスケッチを歴史的文化遺産として残していきたいというのが、提唱者である木島さんの思いだと思います。
 宣言が制定された当初は、様々な教育・文化関係のイベントの冠にも「スケッチ文化都市」のタイトルがあったと記憶していますが、最近は、観光局ではしっかりと掲げていただいておりますが、教育・文化関係のイベントについて、いわゆる市民向けの部分ですけれども、最近見かけないように感じております。そこで再質問ですけれども、まさに歴史的・文化的遺産とも言うべき「スケッチ文化都市」という宣言のタイトルを、今後も文化的事業の取組において再び掲げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 
○副議長(柏木今朝男議員) 
 教育次長。
 
◎教育次長(内堀浩宣君) 
 ケース・バイ・ケースによりますが、精神を受け継ぎながら、掲げることが適当であるものは掲げていきたいと考えております。
 
○副議長(柏木今朝男議員) 
 楚山伸二議員。
 
◆2番(楚山伸二議員) 
 全てというわけではありませんけれども、スケッチ文化都市という宣言をしっかり現在も掲げているわけですから、先ほどのウエルネス・シティの関係もですが、市民向けにそういった精神というのは、事あるごとに市民向けにしっかりと根付かせていくことが大事だと思います。
 暗黒の時代と言われる中世において、ペストの世界的大流行があり、その後、ルネッサンスと言われる文芸復興の時代につながっていきました。コロナの時代の先には必ず、文化・芸術など感性が求められる時代が来ると思います。そうした視点も持ちつつ、これからの教育・文化面の施策に力を入れていただきたいと思います。
 この宣言を残してくれた木島さんと親交を持てた者の1人として、謹んでご冥福をお祈りして、この件名の質問を閉じたいと思います。

 


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