内堀功の彫刻 について知っていることをぜひ教えてください

小諸市市内の各地に展示されている、小諸市出身の彫刻家内堀功(大正6年~昭和53年)の彫刻についてのリストです。

「希望」 小諸駅前

追憶」 小諸駅構内

島崎藤村像」 藤村記念館前

「陽炎」 小諸インター出口交差点

「晴れる」 坂の上小学校玄関先  

「静思」 小諸高校玄関先

「秋」小諸商業高校中庭 創立90周年事業

「  」小諸商業高校同窓会館内

木もれ陽」 小諸市文化会館ロータリー

「雲」 乙女湖公園

「小山亮先生像」糠塚山 野鳥の森入口

」 南城公園

「黒耀」 総合体育館

龍膽」 文化会館ホワイエ

「結び観音」 菱野温泉薬師館の上、薬師堂近く

丁子庵内

「雲上三猿像」「龍」  大塚魚店店頭

内堀功(東京文化財研究所のページ)

Instagram #内堀功

 

平成27年6月市議会の一般質問で内堀功の彫刻について質問がでている。

 

◆19番(林稔議員) 

 議席番号19番、林稔です。
 (中略)
 次に、小諸市は自然、歴史、文化を大事にしながらまちづくりを目指し、昭和49年4月制定の市民憲章の5か条の中の1つに、「教養を深め、かおり高い個性ゆたかな教育・文化のまちをつくりましょう」とうたわれています。
 そこで、要旨(3)「文化のまち」の現状はどうか。
 質問事項①市有施設におけるモニュメント(記念碑)等の現状についてですが、現在小諸市では文化施設、体育施設、教育施設、公共施設などに内堀功作のブロンズ像が数多く、約十七、八点が設置や展示がなされているのを調査し、確認をしております。
 そこで、質問事項②彫刻家「内堀功」先生を小諸市としてどのように評価されておられるのか伺います。さらに市有施設、市役所や教育施設の小中学校など美術工芸品、重要物品等、貴重な文化財が埋もれてしまっていないか。有意義に活用されているのかどうかについて。
 質問事項③重要物品、美術工芸品等の管理・活用状況についてはどうか伺います。
◎市長(柳田剛彦君) 
 19番、林稔議員のご質問に対してお答え申し上げます。

(中略)

質問事項①市有施設における「モニュメント」(記念碑)等の現状についてにお答え申し上げます。
 市有施設におけるモニュメント(記念碑)等は、ブロンズ像等は23体です。その他、懐古園内には藤村の詩碑をはじめ、14基。チェリーパークライン等にも数多くの歌碑、句碑があります。なお、ブロンズ像は寄贈されたものです。現状については、それぞれの課、施設において備品登録の上、管理しています。
 次に、質問事項②彫刻家「内堀功」先生の評価はどうかについてお答え申し上げます。
 彫刻家内堀功先生は大正6年、小沼村乗瀬に生まれ、昭和53年に小諸市内のアトリエで61歳の若さで亡くなられました。先生の年譜を一部紹介しますと、昭和21年第1回日展に「猿」が初入選。翌22年白日会展で白日会賞を受賞。23年に「青い空」が日展入選し、白日会会員となられ、昭和30年から32年には長野県展審査員を務め、36年に白日会委員となりました。昭和47年、日展では「黒耀」を出品し特選。昭和49年は「龍謄」で再び特選を受賞。50年には白日展で「路地」が特別賞・中沢賞を受賞。53年には日展審査員の内示を受けながらも6月17日に生涯を閉じられました。平成25年、小諸高原美術館で「小諸義塾の水彩画家と郷土の作家展」を開催し、内堀先生の作品を展示しました。内堀先生は市内出身の偉大な彫刻家の1人であると認識しております。
 次に、質問事項③重要物品、美術工芸品等の管理・活用状況についてはにお答え申し上げます。
 重要物品、美術工芸品等の管理は、備品台帳により各担当課・施設で整理、保存を行っています。活用についてもそれぞれの施設において行っております。
 以上、本席での答弁を終わります。

再質問
◆19番(林稔議員)
それでは、内堀功先生の評価はどうか。市長、ご存じでしょうか、野外彫刻の七、八点は全て内堀功先生の作品です。先ほど内堀先生の年譜を言っていただきましたが、私は内堀先生をよく知っているものですから、東沢のアトリエを私の手で改築させていただいた間柄でございます。そして、内堀先生に師事して身の回りの世話をしてマネジャーと言われた柴文江先生も私は、あの娘さんと同郷だったものですから、よく付き合わせていただいております。その中身はわかっているのですが、一番は全て小諸市に内堀先生の野外展示物というか、モニュメントがあるんです。市長、それはどのようにお考えですか。ほとんどの施設にあるのは内堀先生の作品ばかりなんです。その辺を率直にどのようにお感じになっておられますか。

◎市長(柳田剛彦君) 
 内堀先生のご厚意により、ご寄附いただいたというものが大半であるとこんなふうに伺っております。


◆19番(林稔議員) 
 先ほど言ったように、内堀先生とか柴先生と私は親しくさせていただき、かわいがっていただいたので、悪口は余り言えないんですが、ただ、私どもこの小諸市にまた帰ってきて、今こういう立場でいるものですから。アーティストの皆さんとか設計仲間とか、いろんな人と付き合っているのですが、小諸市にきて私が案内したときに、「小諸市はこの像1つだけかい」と言われました。内堀先生には失礼な言い方をするのですが、あれは裸婦像といって簡単に言うとヌード的なものなんですが、「裸婦像が小諸市のアートなんでしょうかね」と、そういう質問をされたときから、私もはっと我に返りまして、文化のまちと言われる小諸市がこれ1つで何も違和感が無かったのかなという気がいたしました。それであえて市の所有地の公園なり施設なり全て足を運ばせていただきました。先ほどの早川議員さんと同じようにちょっと足を運び、小諸の文化はどうなっているのか、文化財はどうなっているのかという形の中で、ちょっと疑問を持ったものですから。ここで別に作品に対して云々じゃなくて、小諸市は今裸婦像ばかりが目に付くというところで、何らかの違和感を感じていなかったのかどうかという。私は身内的なもので見ていたものですから、その辺芸術の社会ですから。そこら辺でやると小諸市は大変寒い文化助成されているのかな。というのは、これから若手彫刻家なり、芸術家がまだいっぱいいるんです。その人たちの発表の場が無いんです。ただ、内堀先生の作品を柴先生が大体私財を投じて建ててきたという経過がございます。たまたま文化会館のところだけは、市費を出したという経過がございます。昭和61年10月には玄関ロータリーへ300万円を市から出して建てております。あとホワイエに飾ってあるのが台座の据え付け工事50万円という形で、市の金はそこら辺で出ているのですが、あとはほとんど寄贈品。小諸市は金を出してないで皆さんのモニュメントを置いてあるという形なんですが、人から見ると違和感があると聞いているのですが、市長、その辺の違和感があるのかないのかちょっと教えてください。

◎市長(柳田剛彦君) 
 私も議員と、内堀先生とは--交際は無かったんですけれども、同じぐらい存じ上げておりまして、実は私のところにも作品が1つございます。そんなことから、あ、内堀先生のものはこれもそうだなというような感じで見ておりまして、そんなつもりでおったせいか、余り違和感を感じたという記憶は無いんですが。

◆19番(林稔議員) 
 これからまちを作るというときに1作品だけではやはり寂しいのと、あと先ほど言ったように、内堀作品がこれだけあっても、内堀さんとはどういう人だということを市民が知らないんです。知らない中で見に来ているだけは来ているんです。ですから、そこら辺は私どもも先ほどの文化財と同じで、市民にある程度知らしめていく。内堀作品というのは、内堀先生はこういう生い立ちだし、こういう経過でやって、確かに柴先生に表彰状、感謝状と色々出ていることは承知しています。なかなかその辺のところを一般市民に対して何の発信もしてこなかったというところもございます。ヌードが果たしていいのかどうかというのは、私は芸術家ではないものですから。
 ただ、教育委員会の委員長さんにちょっとお聞きしたいのですが、裸婦像が小諸市のシンボル的に見られてしまう、よその皆さんから。それをどういうふうに私は、逆にほかの人たちに説明していかなきゃいけないか。また、学生、子どもたちがいる場所には結構裸婦像がある。それがいけないとは言ってない。ただ、芸術が分かる、分からないという中で、ただ本当に女性の裸があったという子どもも中にはいるだろうし、その辺の考え方をどういうふうに捉えたらいいのか。ちょっと教えていただければと思っているのですが。

◎教育委員会委員長(高地崇佑君) 
 私にも大変難しいご質問をいただいた思いでありますが、いわゆる芸術論という形になってしまいますので、芸術に対しては様々な見方があって当たり前だと思います。そして、学校教育の中で芸術というものを幅広く、場合によっては、今までの経過からしますと、抽象画についてなかなか理解できなかった時代もあったと思うんです。ですから、時代の流れの中で、それらも加味しながら芸術というものを幅広く考えていくという立場からすると、今ご指摘の裸婦像どうのこうの問題ではなくて、美術、芸術の視点から見るべきであるということで、確かにある方のみというのではなくて、できるだけ多くの方々の作品をより豊かに、文化遺産として、あるいは文化振興のためにいろんな形で展示していく必要はあろうかなと思いますので。お答えになりましたかどうか。


◆19番(林稔議員) 
 教育委員長、ありがとうございました。
 私ども文化のまちを名乗って市民憲章にもうたっているまちなんです。そうすると、色々な作品があっていいんじゃないかなと思っています。また、そういう人たちも輩出していかなくてはいけません。現在、この地域にもおられるんです。ですから、その人たちのアート的なものを伸ばしていかなきゃいけないし、また豊かにしていかなきゃいけない。展示するスペースというか、そういう機会も与えなきゃいけないだろうと思っています。
 そこら辺をもう少し考え直していただいて、文化って何だろう、芸術って何だろうという形のもので、1つの作品だけで満足していて、私ども気付かなかったという私どももいけないんですが、そこら辺も含めた中で新しい発想をしていきたいと思うんです。そこら辺、どうでしょうか。そういう機会は当然、ある中でやるものですから、結構芸術作品というのは金もかかるものですから。そういった中には、先ほど各学校とか、郷土博物館の中に結構いい物があるという。そして各小中学校の中にある作品のリストを出していただきました。重要物品などが結構ございました。重要というのは50万円以上だというんですが、その辺はちょっとわからないのですが。小学校6校で全体で61点、東中と芦中の2校で74点、合計135点のリストが挙がってきています。その中で小学校で61点のうち26点、中学校で74点のうち41点が重要物品だという記述がございます。そうすると、135点のうち67点が重要物品だということだと、相当いい物があるというふうに理解しています。
 そうすると、それをまた一市民としたら、学校の中に置いておいていいものか。またそれをどこかに皆さんにお見せする場所を提供しないといけない、さっきの彫刻と同じなんですが。そういう場所が小諸市では小山敬三美術館、白鳥映雪館、あとは市民展示室が高原美術館に1つあるんです。あれはあれで、また色々絵画とかの皆さんの場所なんですが、なかなかそういう場所がない。ですから、小諸市の市長が言う教育も文化もやるんだったら、子どもたちもそういうふうに育まないといけないんです。芸術的なものを文化的なものを。ですから、せっかく芸術作品があっても、なかなか一般市民の目に届きにくいという。その辺を学校は教育の関係もあるんですが、市長、これから、今日いっぱい質問が出ました文化、それと昨日も質問のあった郷土博物館の資料はどうするのか。それも含めた中で検討していただけるのかどうか、ちょっとお聞きしたいのですが。


◎市長(柳田剛彦君) 
 先日お答えしましたように、くらしかる浪漫館、それから今の郷土博物館、それからさわやかふれあい館ですか。そこいらの利活用をもう一回見直しまして、できるものならそちらで皆さんに見ていただくような形をとりたい、こんなふうに思っております。



◆19番(林稔議員) 
 それでは、教育長にも同じ質問なんですが、各学校に寄贈された色々なものには、絵画など色々とあり、結構有名な先生方の作品があるんです。それを学校の中の一部、何点かは校内に掲げてあるのですが、あとは蔵の中に入っているのかどうかもちょっと分からないのですが、あそこら辺の利活用は、また周知はどのようにお考えになられますでしょうか。教えていただければ。


◎教育長(柳沢惠二君) 
 それぞれの学校にある芸術品につきましては、作者あるいは寄贈された方が子どもたちの情操教育にということで、それぞれの学校に寄贈されたものであります。だから、それを外に出して企画展等をやって、市民の皆様にお見せするというような計画で進めることは可能であるなと思います。
 それから、別の問題として、市内に裸婦像があるというのは、たまたま屋外で展示するのはブロンズ作品ということで、そういった意味では内堀先生のブロンズ作品が屋外にあるということが多いかなというふうに思います。それぞれの学校の中にもすばらしい作品がたくさんあります。ただ、それは屋外に展示するというようなことは無理な物であります。ブロンズ作品にして展示するというようなことになると可能になってくるかなというふうに思います。裸婦像に偏っているということは私も考えて、そのほかの作品もやはり市民の皆さんに展示できるような、そういった方法も考えていかなければいけないなとは思っております。


◆19番(林稔議員) 
 裸婦像に目が行っちゃっては困るんですが、違う作者の作品は、それこそは何点か、三、四点しかないんです。そこらじゅう探しても。ですから、ちょっと偏ってきている中で、もう少し若手でもここに在住の皆さんが出せる場所が欲しいなと思っています。そこで、市長にお聞きしたいのですが、市庁舎が竣工されます。また、厚生病院が2年後にはできるという。そうしますと、ここにモニュメントが大体普通の場所には飾ってあるのですが、そんな計画がなさそうな気がするのですが。
 あと、小諸市の場合、特徴的なのが学校跡地という碑があります。またいつか戻っちゃっているのですが。幅6.5メートル、高さ3.3メートルくらいある巨大な石が各地にあるんです。小諸市は自然石の文化があるのか。それで、必ずそのときの町長の、市長の名前が彫ってあるという。それしか小諸市というのは文化がないんです。だから、今回市庁舎が竣工するときに、そういうモニュメントを作るご予定があるのかないのか。小諸市近郷の芸術家の皆さんにそういうモニュメントを作る機会を与える気があるのかどうか、そこら辺ちょっと教えてください。


◎市長(柳田剛彦君) 
 とりあえず市庁舎の市民広場に関しては、今のところそのような計画はございません。


◆19番(林稔議員) 
 どうも原稿どおりにいかなくて申しわけないですが、今言ったように文化という名を持つところとしては、大変寂しい文化が私には目に付きます。今言った話、そのときの市長の名前だけ残しておくような文化でなくて、もっと若手でもこれから美術をする人たちの登竜門的なものをまた小諸市は考えていただいて、教育と文化のまちを誇っていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 終わります。ありがとうございました。
 

   

 


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