★備長炭の窯について

備長炭を作る窯を見たことがありますか。

外見はこのような感じです。

 

このように山の中にあります。山の中にあるほうが都合がよいのです。

それはなぜか。私は二つ理由があるように思います。

まずは一つ目。風に乗ってくる匂いです。慣れるまではせき込んでしまうような喉に来る匂いです。決して臭いわけではないのですが一瞬で鼻の奥と

喉に来るので咳こんでしまいます。慣れてくると咳は収まります。しかし、その匂いは服や髪にしみこみ洗うまで消えません。

だから近隣に住宅があると大変でしょう。

二つ目。これは作業の時間が不規則ということです。ずっと深夜も作業するときもあります。だから近所がいないほうが良いのです。

 

窯の入り口の写真は下です。

これは窯の口を土でふさいでいるときの写真です。この窯は江戸時代から使っています。

今までの地震には耐えてきたということですが南海トラフのような経験したことのない地震が来ると、窯はどうなるかわからないのです。

窯を強くするために天井部分に鉄を入れて補強した人もいたそうですが、それは毎回高温になったりしているうちに伸縮してしまい、逆に強度が弱くなったというケースもあるそうです。

強度を強くするにも限界があります。そうなると安全はどのように考えられているのかと思いますがきちんと規則がありました。

まずは周りの木や地面の草は窯から何メートルか離れたところまでは存在してはいけないという規則です。これは万が一火事になってもすぐに燃え広がらないようにするためだと思われます。

次に近くに結構な量の水を常においてある状態にしなくてはならない。 これは火事になったときにすぐにそれで火を消し止めるためでしょう。火事になってから水を用意するのでは遅いのです。

このようにたくさんの工夫があります。すべてに意味があって面白いと感じますね。