そもそも薪炭林とは?

 薪炭林とは、薪や炭の原料となる木材を生産するための森林のことである。ウバメガシ、カシなどで構成された里山の雑木林で、定期的に人の手を入れることで管理・維持されている。薪炭林が山にあるからこそ、山は安全に保たれているのだ。

  もし、人の手を入れなければ姿を少しずつ変化させながら自然本来の姿に戻ってしまう。その変化を抑えるためにも、薪炭林は働きを見せている。また、土砂崩れ防止にも役立っている。

炭焼き職人

 ここで欠かせない人物が、炭焼き職人だ。炭焼き職人は、山から気を切り出し炭焼き専用の窯まで運び、その窯で火の調節をしながら何日かかけ程よく焼き、炭を作っていく職人のことです。確かな目と技術により択伐されたウバメガシは、1000℃を超える高温で焼きしめられ、硬くてきめ細かい上質の「紀州備長炭」になる。