天勝 について知っていることをぜひ教えてください

 

〒051-0011 室蘭市中央町2丁目3-16

TELEPHONE 0143-22-5564

営業時間 平 日  11:00~18:00

     日祝日  11:00~18:30

定休日  木曜日 (木曜日が祝日の場合は営業しています)


海抜:2.5m(国土地理院地図)

 

 

「室蘭に帰ってきたら必ず食べに行く」と室蘭を離れて暮らすひとがいう店


店に入ると、入り口でお金を払って赤い天丼の食券をもらう。とても長いカウンター、深い奥行きのある店。香ばしい油の匂い。丼汁のあまじょっぱい匂い。雨がザンザン降っているような油の音。大量の甘エビ。甘エビとしては大きな海老。
一心に揚げている男前の職人はご三男。

「いまどき、こんなにお運びの女性を雇えるお店もないものよね」と地元の人がいう。三角巾の姉さんたちの手際もいい。お運びの女性は5人から6人もいるだろうか。

休日だったので、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、お孫さんと大家族がぞくぞく入店。みんなわきまえているというか、食べ終わったら次の客のために長居しない感じがここちいい。

 

 

 

 

 

 

 

「海老はやっぱり甘エビよね」


「シッポまで食べられるから」

「甘エビにしてはでかいっすよね」

「醤油が勝つ感じ、甘すぎない丼汁って北海道らしいかも」

「沢庵はさ、身を切っちゃだめだって四切れなんだよね」

「うわあ、エビが三つ繋がってるすげ」

「ちゃんとね、炊きたてのね、飯にね、乗せて蓋してさ。カリカリしてないの。しっとりとふんわりと揚がった天ぷらって、こういうが本当の天丼なんだよね」

まあ、話が尽きない。
先代は商工会議所の会頭など室蘭の為にそうとう努力をしてくれた方だと、長く愛される店の姿、街の人を思う経営者の心がが伝わる。

 

 

 

 

 

『天とじ蕎麦』


天勝と言えば 天丼。来店する客の8割強は、天丼を食べるだろう。特上の大海老が入ったものより、やはり三連甘海老の天丼。当然。

先日  当然のごとく天丼を注文し 仲間とテーブルにつく。

土曜・昼のど真ん中。店内は 満席に近い盛況ぶり。

「さすが 天勝さんだなぁ」と感心しながら 隣のテーブルに ふと目をやると

お揃いの仕事着を着た 女性5人グループ。ちょうど 注文の品が運ばれて来た所。

えっ…全員 天丼じゃ無い… 

天婦羅蕎麦とも違う…

なんか ラーメン丼みたいな大きな器に入っている。何度もチラ見してメニューを見る…

天とじ蕎麦だ❗️

次に来た時は 必ずこれを食べよう。

心に誓った。

いよいよ 待ちに待った天とじ蕎麦。想像していたより 遥かに美味しかった。

卵とじ蕎麦に お馴染みの甘海老三連天ぷらと 小柱のかき揚げが乗っている。どちらも揚げたて。ダシの効いた濃すぎず 香の良い蕎麦つゆが何とも旨い。

天丼以外のメニューも 全て制覇する決意をした。

 

さすが天勝さん❗️

 

               〈2014.12.14   中村麻貴〉

 

 

 

 

『室蘭の栄枯盛衰を感じながら食す故郷の丼』


今更ながら知った「天勝」暖簾に書かれた本店という文字。
(現在、支店はないが、かつて御兄弟により輪西店が営まれていたとのこと、5条通と6条通りの間にあり、その後、現在の蘭たん亭の場所に移転したそうです)
ここは室蘭市の栄枯盛衰を映し出しす中央町商店街。2008年に40年間愛された浜町アーケードが撤去され、シャッター通りがお天道様にさらされている。人口が激減し少子高齢化が深刻な街にあって、開店休業、閑古鳥の鳴く店の姿は久しい。
老舗といえども生き残りに必至であるのは容易に想像できる。
それでも、「天勝」は今も昼時には店内が満席になることがある人気店。
現在、3代目が仕切っている。先代の天里勝成さんは役員の多くが商社や工場関係者で名が連ねられた室蘭商工会議所において天丼一筋、室蘭商店街の生え抜きとして、会頭も務められてきた方。
また、2008年に伊達信用金庫に吸収されて解散となった室蘭商工信用組合最後の理事長でもあった。店に出られていた頃は、いつも威勢の良い出迎えをしてくれていた記憶がある。
まえがきが長くなってしまった(^^; 「天勝」といえば「天丼」であるが「そば」や「うどん」もある。高度経済成長期には、多くの労働者が、仕事帰りに一杯やりながらここの天物を食べたのだと思う。店に入って、すぐ右側で食券を買うスタイルは昔どおり。その風体が、ちょうど、銭湯で、番台の女将さんに代賃を払う感じを彷彿とさせる。厨房は職人さんの姿が見えるカウンターが奥まで続く長い作り。店内側はコンパクトなものであるがテーブル席と小上りもあり計72席もある。味は今も昔も甘さと塩分量が絶妙なタレ。天丼(並)は大きめの海老1本に中位えび4本、イカ天1本。しっとりタイプの衣でエビの味が濃く感じる。
しばらくすると思い出したように食べたくなる丼である。もっとも、ここの味を評価するといっても、生まれ育った地であり、天丼という味の始まりがこの店なので客観的な評価にはならない点はご了承いただきたい。
これからも、この街と供に、いつもこの場所にあってほしい。そう願いながら店を後にした。。〈2014.12.23 アマノヒロアキ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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