室蘭通船乗り場 について知っていることをぜひ教えてください

室蘭通船待合室

(市立船員待合所)

思い出の通船休憩所


冬が近づくと、父に連れられて、中央ふ頭のチカ釣りに行ったことを思い出す。
当時、通船の待合室内には売店があって、
チカ釣り用のエサ(小さな巻貝)と自分用のエサ(オヤツ)を買ったのだ。
たぶん昭和40年代の始めだったと思う。

瞼の裏に浮かぶ漠然とした光景は、
ガラスのショーケースと木製の棚、業務用冷蔵庫、
なぜか特別な物のように映るカステラやチョコレート。
いつ売れるのか知れない、マスク、軍手などの雑貨小物など(多少、記憶違いしているかも知れない)。

 

 

 

通船待合室のトイレを利用したり、
待合室中央のストーブで暖をとったりしたが、
理髪店もあったので、
ここは船員さんのための売店兼休憩所なんだろうとしか考えてなくて、
通船乗り場という意識もなく、
歴史的な意味も知らないで利用していた。

待合室にはテレビが設置されていて、
タバコの煙が立ち込める中で、
大相撲中継を観たような気もするのだが、
それは、もしかしたら、記憶違いかも知れない。

中央ふ頭で花火大会が開催された際なども、
なにかにつけ立ち寄っていた。


小学校の写生会などでもトイレを利用させてもらったり、
ボウリング・ブームの頃には、
当時、埠頭の先にあった「ハーバー・ボウル(レストセンター)」までの道すがら、
友達と休憩したり雨宿りした記憶がある。

 

 

社会人になって、しばらくして、
既に売店は無くなっていたが、
港を散策した時など、
外の自販機で缶コーヒーを買っては、
小休憩させてもらう便利な場所となっていた。


今、改めて眺めてみると、
何とも昭和的な風情が滲み出ている。
どれだけの人々が出入りしたのだろう。
使い込まれて黒光りした木製のベンチが、
物言わぬ歴史の証人のように映る。
(確かトイレも懐かしいタイル張りだったと思う)


ちなみにここの住所は海岸町1丁目無番地、
隣の駐車場辺りから、築地町、
道路の向こう側は緑町と西小路町。
札幌通りの起点。

この建物、通船資料館にして残してほしいな。

(写真・文アマノヒロアキ2015.2.5)

 

Front Pageへ戻る