祝津埠頭大型客船専用バース化構想 について知っていることをぜひ教えてください

近年、クルーズ船の大型化によって、国内の各港湾では従来の旅客船バースに入れない客船が増え、頭を抱えています。
室蘭港においても、大型客船が白鳥大橋の下をくぐれず、旅客船専用バースのある中央ふ頭に着岸できないケースが増えており、現在は本来貨物船バースのはずの崎守埠頭に着岸しているのが現状です。

【参考】白鳥大橋と大型客船のちょっと困った関係

そんな中、道内の他の港湾では新たに、大型客船専用バースを整備する動きが出てきています。

【参考】 釧路市が大型旅客船対応の専用岸壁整備へ検討本格化 (北海道建設新聞社 2016年09月09日)
【参考】 函館市が若松地区にクルーズ船用新岸壁を構想-計画変更へ準備 (北海道建設新聞社 2016年09月20日)

このままだと、大型客船誘致において室蘭港が劣勢に立たされそうです。
そこで、勝手に室蘭港で大型客船専用バースを整備するとしたら、どこがいいかを考えてみました。


祝津埠頭大型客船専用バース化構想

室蘭港において、大型客船専用バースを整備しようとした時に、候補にできる地区はあまり多くありません。
なぜなら、白鳥大橋よりも外側である必要があるからです。となると、候補は崎守地区と祝津地区しかありません。

現状は崎守埠頭が利用されてますが、崎守埠頭にはJR貨物の専用線があり、国際コンテナ基地やチップヤード等もあり、貨物を扱うための設備が集積しています。
一方で、祝津地区にある貨物設備は、石炭の荷揚げ・保管をする「コールセンター」があるだけです。

さらに祝津地区には、道の駅みたらや水族館を始め、屋台村や温泉、マリーナや夜景クルーズの発着場、さらには旧絵鞆小の円形校舎など、観光資源が集積しています。

であれば、貨物は崎守へ。観光は祝津へ。大胆に役割を再配置し、祝津地区に大型客船専用バースを設けることで、室蘭市の観光振興において高い効果が期待できるのではないでしょうか。

期待できる副次効果

絵鞆・祝津地区の集客力アップ
客船専用岸壁が整備されることにより、魅力的なベイサイド景観が形成され、観光地としての絵鞆・祝津地区の魅力がアップする。

森蘭航路によるオプショナルツアー設定
既存の洞爺や登別への日帰りツアーに加えて、森蘭航路を使い噴火湾のイルカ・クジラとの出逢いを体験しつつ、森町から大沼周辺を散策し、森蘭航路で室蘭へ戻る、客船乗客向けオプショナルツアーの設定が可能に。
森蘭航路の利用促進にもつながる。

白鳥新道二期工事着工に向けたアピール材料にも
祝津・絵鞆地区が観光地として魅力を高め、観光客流入が増えると、交通結節点であり、商業集積地でもあり、病院等も立地する蘭西地区との間の交通量が増えることが期待される。
なかなか着工されずにいる白鳥新道二期工事の推進にも有力な材料になるのでは?

 

様々な効果が期待できますよね。今のところはただの私の妄想ですが、実現したら素敵だなぁーと思いつつ、「室蘭の未来の夢」の一つとしてここに記しておきます。

[2016/10/05 山田 正樹]