高野台団地 

 登別市新生町5丁目の道路をどんどん上に上がると標高170mまで続く、つづらおりの道路がある。この台地上にかって住宅街があり、多くの人たちが住んでいた。今はゲートが取り付けられ立入禁止になっているが昭和39年ごろから宅地開発を行った旭川の旧高野観光開発の宅地分譲地があったところだ。

 

 

 高野観光開発は旭川の大手の不動産会社で現在は「タカノ」という社名で上川地方を中心に事業を展開している。私の記憶では山頂に大きな展望台を設け、小動物園、ゴーカート場などもうけ(私の友人は野球場があったことを覚えているそうだ)、その周囲に住宅を分譲して市民が移り住んだところで、あらゆる趣向を凝らして観光開発を目指したようだ。

 私が小学生のころから中学生にかけての時代、幾度もここに登り、展望台から室蘭・登別市街地の風景を眺めたものだ。いつしか台風などで展望台の頂上の観覧室が転げ落ちて見れなくなった記憶がある。ここの眺めは鷲別地区の中では市街地の眺めのよい場所で、さらに太平洋を一望でき、海からの日の出を眺められることや夜に眺める星空の綺麗なことでは天下一品だった記憶がある。あまりにも早い時代に取り組んだ事業であったので途中で頓挫してしまったが、後の時代ならもう少し脚光を浴びたかもしれないと思う。