かつてこの土地を含む練馬区一体は武蔵野台地特有の台地と谷地、川、湧き水による池沼とそれに伴う樹林帯で構成されていました。区立石神井公園ふるさと文化館に展示されている、縄文時代のものと思われる土器が近くで多数発掘されていることからも、昔から人がこの地で暮らしていたことが伺えます。

この公園には鎌倉時代中期~末期にかけて築城されたと考えられる石神井城の跡が存在します。石神井城跡は現代において一般的に城と呼ぶような安土桃山時代以降に築城された大規模なものとは違い、規模は小さいです。室町時代に現在の練馬区近辺を支配していた豊島氏の拠点とされ、1477年に扇谷上杉家の家宰であった江戸城主、太田道灌によって攻め滅ぼされたのちは廃城となりました。落城の際に伝説として生まれた照姫伝説が、毎年5月に石神井公園で開催される照姫まつりの由来なのです。城の中心部分であった内郭の土塁と空堀は今もひっそりと残ってます。

 

参考文献:練馬区史 歴史編http://www2.i-repository.net/contents/myc/text_2rekishihen/rekishihen_honcho1.xhtml

     練馬区公式ホームページ 石神井城跡https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/annai/rekishiwoshiru/rekishibunkazai/bunkazai/b007.html

     照姫まつり公式ホームページhttp://teruhime-matsuri.com/