新田義貞 須佐之男命 汐くみ 牛若丸南新町の笠鉾

 

南新町には、4体の人形があり、町内4組のそれぞれの守り神です。

新田義貞(西組)、須佐之男命(東組)、牛若丸(南海組)、汐くみ(天目組)

 

新田義貞(にったよしさだ)

 新田義貞は、鎌倉幕府を滅ぼした戦いにおいて戦勝を竜神に祈願して、稲村ケ崎の断崖から海へ太刀を投げ入れると、たちまち干潟となって鎌倉に攻め入ることができたといわれています。

 南新町では、そのときの義貞の姿をかたどった人形が奉納されています。

汐くみ(しおくみ)

 能の「松風」に登場する貧しいがとても美しい松風という女性がこの汐くみ女です。時は平安時代、在原業平の兄・行平が朝廷で失脚し、明石に流されます。落胆の日々を送っていた行平は、

 この浜辺で松風と出会い恋に落ちます。二人は夫婦となりますが、やがて行平は許されて都に帰ることになります。「自分は必ず迎えに来る」と涙しながらに約束し、自分の烏帽子などを与えて帰りますが、

 帰ったとたんに行平は病気にかかり死んでしまいます。それを知った松風はたいへん嘆き悲しんだという悲恋の物語です。この汐くみ女がかぶっている烏帽子は、行平が彼女に与えた肩身の烏帽子です。

須佐之男命(すさのおのみこと)

 天照大神の弟で、荒々しい性格から天の岩屋戸の変を起こし、神々が住む高天原を追放されてしまいます。出雲の国に降った須佐之男命は、八岐大蛇を退治して、奇稲田姫を救い、大蛇の尾から天叢雲剣を得、

 天照大神に献上したといわれています。

牛若丸(うしわかまる)

 源平の合戦で有名は源九郎判官義経は、幼名牛若丸と呼ばれました。父義朝の仇を取るため、鞍馬山の山中で剣の稽古に励んだといわれています。京の五条の大橋で武蔵坊弁慶を打ち負かせた話は有名で、

 以来、弁慶は義経に最後まで仕えたといわれています。