文学の謎を追う! について知っていることをぜひ教えてください

本田氏の予想は現実であった!!

 

葉山嘉樹氏の描かれた文学の世界は、小説という世界を借りてはいるものの、実は本人が体験して書かれている現実性が極めて高い作品。本田氏によるの冒頭での投げかけが心に残った。この壮絶なまでの物語がまさにノンフィクションの世界.........。

 

足に大怪我を負ったまま1週間もの長い期間放置された1人の水夫を2人がかりで背負いながら、想像を絶する痛みと寒さ、不安に打ちひしがれながらも仲間を助けたい一心で向かった先で、治療に当たったとされる名医が、室蘭で初の芥川賞受賞作家である「八木義徳氏の実父であったのかもしれない」という謎に包まれた魅惑的な結びに好奇心を駆られ、その足取りをたどってみることに。

 

八木義徳でいくら検索しても一向にその事実に繋がらず。諦めきれずに、もしやして実父の名ではどうかと「田中好治」で検索をかけて、やっとたどり着けたのが室蘭市公式ホームページの「文学碑特集」

http://www.city.muroran.lg.jp/main/org1400/documents/14_03-09bungakuhi.pdf

ここには、確かに本田氏による予想(治療に当たった名医=八木義徳の実父)が現実のものであったという記載が。

 

この現実には、これまでに得られなかった感動があった。

「この小説には、平成13年6月まで営業していた菓子屋の東陽軒(小説では東洋軒)をはじめ、当時の室蘭の港や町の様子が描かれています。そして、けがをして手当てを受けた町立病院の院長は、八木義徳の実父、田中好治でした」

 

そうだ!これなんだ!

 

本田氏によって紹介された記事から、私はこれまで知らずに来た文学とのもう一つの関わり方、

大いなる楽しみを教わったのです。

 

一体、水夫が仲間の手により担ぎ込まれた室蘭町立病院は現代のどこに建てられていたのでしょう?小高い丘の上とは、室蘭のどの坂を指しているのでしょうか?謎がひとつ解けていくほど、次なる疑問が後を立たずに湧き上がります。すぐにでも向かうことの出来る場所。私たちの住む室蘭で展開されている文学の魅力。 つづく

 

 

「2015/4/26 菅原由美」

 

葉山が怪我の治療を受けたと思われる町立病院の跡地から太平洋を望む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「海に生くる人々」葉山嘉樹

 

 

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