物語のはじまり について知っていることをぜひ教えてください

今日地球上にある生命の始まりは「たった一回」だけという結論が指し示されている。あらゆる生命が、巨大な同じ生命の樹の一部だとすれば、その樹はどんな種類の種子から成長したのだろう?最も古い生命体の化石は、三五億年前に生息していたもので、現在の細菌のいくつかに似ている。これは、その時点で生命がすでに、膜に包まれた細胞、DNAに基づく遺伝システム、タンパク質に基づく代謝作用などを備え、充分に確立されていたことを意味する。しかし、現在の生体では、これらは、相互に依存するシステムを形成し、まとまって初めて機能する。なにしろ、一つの要素を取り除いたら、システム全体があっという間にバラバラになってしまうため、どうやって単独で発生できたのか、想像がつかない。細胞膜の形成を説明するのがいちばん簡単かもしれない。細胞分子を作り上げている脂質分子は、できたてほやほやの地球に存在していたと思われる。科学者は脂質に水を浸けると、膜で包まれた空洞の球体が自然にでき、その大きさや形は、細菌細胞にきわめて近い。