町村農場の牛乳は、絞ってすぐ、江別の農場内でパッケージされる

町村の牛乳が札幌の真ん中、大通公園に面した北洋銀行の本店のビルの一階のカフェの一角で販売されている。牛乳好きの人はカルシウムなどのミネラルを強く感じるかも。180ccの瓶が「紙の味がしないので旨い」と言われているのだけど、500ccや1000ccの紙パックにグラスをもらうとまたこれが幸せ。

 

札幌の真駒内に100ヘクタールの牧場があった

 

札幌オリンピックでスケートなどの会場となり、選手村となった真駒内。このオリンピックで整備された施設、公園、自衛隊の駐屯地を含む真駒内の一体が北海道の酪農の発祥の地でした。

北海道開拓使の黒田清隆に雇われて、真駒内に農場を開いたエドウィン・ダン。札幌農学校の二期生で、ダンの後を継いで農場長になったのは町村金彌さん。金彌さんのご長男が町村敬貴(ひろたか)さん。敬貴さんは、父の牧場で働く10歳年上の宇都宮仙太郎さんを心から尊敬し、慕っていた。敬貴さんが江別の対雁に開いたのが町村農場。町村農場は今も、牧草栽培、乳牛の育成、搾乳、乳製品の製造の全てを一貫して行っている。こんな農場が札幌のすぐ隣にある。

 

金彌が育てた仙太郎がいて、町村農場と雪印があるのか

金彌さんが「体が持たないだろう」と一度は追い返したものの、あまりの落胆ぶりに、呼び戻して雇ったのが宇都宮仙太郎さん。仙太郎さんは、アメリカで乳製品の加工を学び、日本で初めて、民間でバターの製造販売を実現した。彼が中心になって作った農民の生産協同組合が絞った牛乳を一箇所に集めてバターを製造販売した。それが「雪印」と乳業の始まり。


で、札幌の街の真ん中で、町村農場の生乳を飲む幸せがある。

他に、町村の牛乳で作ったプリン、バター、チーズ、ソフトクリームやパフェ、ドーナッツがある。

大通 BISSE
町村農場 札幌大通店