第1回マッピング・パーティ in 南紀田辺次第

日時:平成26年10月11日(土) 13:00~

 場所:田辺商工会議所&田辺市街

開会

1.なぜLocalWikiに取り組むのか(杉山幹夫先生)

2.OpenStreetMap(OSM)のどこがすごいのか(西村雄一郎先生)

3.チープ分け&各チームの本日の目標

4.記念撮影

5.現地調査 (15:00頃まで)

6.成果報告など 閉会(17:00頃)


 

成果報告


これ迄の活動の成果の一つとして、マッパーベースキャンプの数が国内最大の5カ所が田辺市内に誕生しました。
また、常設ではありませんが、イベントなどで図書館の利用も可能になっています。

http://wiki.openstreetmap.org/wiki/JA:OSMbasecamp


 

当日の成果

マッピングパーティは30人(飛び入り有り)の参加者が、10名ずつのテーマ別のチームに別れました。それぞれ、テーマの特徴に会わせて「localwikiとOSMを両方使うチーム」「OSMだけを使うチーム」「localwikiだけを使うチーム」という全く別のパーティをつくりました。初めて取り組む田辺市のみなさんがリーダーになり、運営をやり抜きます。事前に17件だったlocalwikiの記事は49件に増えました。

更に、12.7現在、85件


ネット上に公開の編集会議が出来ました。
田辺wiki
参加者の殆どが管理者。すでに、防災の議論などが始まっている。
会津川に、上流の雨量、中流の水位、田辺湾の潮位を集められた。




 


①味光路チーム「うめぇバル参加店情報を中心にマッピング」localwikとOSMの両方を使います。

オープンストリートマップファンデーションジャパンの東事務局長が事前に国土地理院の地図をもとに建物の記入をして下さいました。この地図を出力して、メモ用紙にしたメンバーは、GPSロガーを持って、味光路の露地を全て歩き、メモをとります。そして、OSM上で、道のズレ、またタグの違いで、車が通れるようになっている表記を、人が歩く道に切り替える等の細かい修正をしました。

eまた半分のメンバーは会場に残り、今年のうめぇバル参加店をちらしからピックアップ。出来る限りのデータをlocalwikiのページに起こし、タグで集めた表紙を作りました。

 

10.11以前10.11以降

マッピングパーティ以降のOSMの変化


http://www.openstreetmap.org/#map=16/33.7304/135.3794




 


②路地裏探検チーム「地元の人だけが知るマニアな情報、現地に行ってみてこそわかる情報を集 めます」(事前マッピングは無し。GPSロガーとOSMを使います)

このチームは城中と地元の人が呼ぶ、かつての城下町エリア、道が入り組み、T字路や行き止まりの細い裏露地を、メンバー全員でGPSロガーを持って歩き尽くしました。「操作の勉強しただけで、マッピングの成果はまだないんです」と報告したと思いきや西村先生がログを表示すると驚愕。
まあ、二時間もの間、歩き尽くして地図に無い道に踏み込んだ成果がありありと表示されているのを観て、会場から歓声があがります。
参加者からは「ハマるこつこつ地図を描きたくなった」「新しい、いいウォーキングシューズを買う」「田辺に住んでいて歩いたことの無い道こんなにもあったのか」「古い建物が残っていた」「おばあちゃんが、公の調査だと思って一所懸命昔の話をしてくれた」などの生き生きとした感想がきかれました。

 

 

当日のGPSログ

 

 


③熊野新道チーム「TBSのテレビ番組「いっぷく」で紹介された田辺の人めぐりマップを元にlocalwikiの記事にします」(localwikiを使って紙で作った地図をサイトに載せます)

みんなで一斉にアクセスしたので、用意したWi-Fiがつながらなくなってしまうなどのトラブルに見舞われながらも、今まで取材して、調べ上げた記事やイラスト、写真を、localwiki上に載せてネットで配信。あっと言う間に操作を覚えて、ライター誕生。チームの目的達成。それは、それはスムーズ。地元の新聞社とlocalwikiの連携や、他の地域でのサイトの立ち上げの検討等の会話が広がり、楽しく発展する兆し。「なんだか分からないと思ってみていたけど、やったら出来ちゃいました。自分の街でもやりたい」「可能性を感じる」「ちょっと悪戯して、いろいろやってみました」と余裕のある発言。和歌山大学の学生が二人、参加者によりそい作業の方法を伝えます。学生さんは、自分で取材した記事を書いたり、地元の活動をお手伝いしながら、活動を主体的に担うみなさんの「何がどうすごいのか分かった」とフィールドワークのポイントを掴んだ様子でした。

 

もう一つのマッピングパーティと編集会議


翌日、2014.10.12日、バニラカフェに、11日に参加出来なかった市民3名と旅人1名と講師の5名でOSMマッピングパーティとlocalwiki編集会議をこないました。実際のページをつくりながら、議論。

20141012マッピングパーティ

ローカルウィキをつかった記事を巡る多くの感想があつまりました

「街の名前を背負って記事を書くと、地域の一員として自覚が強くなるのわかる」

「帰属意識を与えるんですね」
「いや、もともと持っている帰属意識に気付くことになるだけですよ」
「なるほど!」

「タグを利用すれば、ツリー構造をデザインしなくてもいいんですね。最初からカテゴリーを考えなくてもいいし、直感的に、記事を見渡してから編集企画を考えることもできるんですね」

「一人の友人にメッセージするつもりで書いたら、逆に多くの人に思いが伝わるのわかる」

「あんまり力まないで描いてみることですね」

「文章表現って難しいと思うけど、本当に自分がそう思ったこととか、自分のことや取材したことを書いていればいいんだ」

「タグは管理しなくていいんですね。むしろ管理しない方が良い。先に考えて付けてもいいし、後から記事を見渡して付けてもいい。いつでも編集出来る」

OSMに関してもシンプルな感想が出ていました

「だれでも、地図を描けるってすごいことかも。楽しいし、ハマる」

「多くの人が街の形を意識するって凄い。課題が見えて来るとおもう」

「いろんな企画がうまれそうだ」

「また、パーティ開いとくから」

 

土日が書き入れ時の自営業者、経営者、クリエイターなどによるパーティ。

記事の書き方、ライセンス、農業、産業振興などの議論が左官。2014.12.6

 

 

 

 

 

田辺以降の日本全国への伝播


田辺の第一回マッピングパーティ直後、影響を受けて室蘭がスタート。田辺、室蘭の様子をみて、旭川、船橋がスタート。船橋が鴨川をプロデュース。調布、倉敷へ伝播。開発者のフィリップにより、札幌、名取、千代田区、等が新サーバに移植。

 


 

 

 

 

 

事前のニュースリリース


ここでの「マッピング」とは、商用・非商用を問わず誰でも利用・編集できるインターネット 上の地図「OpenStreetMap(オープンストリートマップ、以下OSM)」の情報を編集し充実させることをさします。OSMは編集が自由にできることから、愛好家らが集まり、好みのエリアを対象にフィールドワーク(実地調査)を行いOSMの地図情報を充実させるイベントが各地で開催されており、これを「マッピング・パーティ」と呼んでいます。

また、OSMを利用して地域のことを誰もが記述できるLocalwikiのサイトが誕生しました。(https://ja.localwiki.org/tb)。ここに、写真、記事、地図をつかったページを書き加えることもできますので、様々な団体や個人がこれまでに集めてきた地域の情報、これから集める情報をネット上に掲載する活動も始まります。

 

今回、田辺市では初めての「マッピング・パーティ」を以下の通り開催します。(尚、和歌山県内でも初めての開催です。) デジタルマッピングとローカルウィキによる地域情報の発信を行ってきた和歌山大学客員教授・杉山幹夫先生の指導を受けながら開催します。当日は

The OpenStreetMap Foundation Japan

から、奈良女子大学准教授の西村雄一郎先生も駆けつけてくださいます。マッピングと記事編集の手法を学びつつ、田辺市内の地域情報を充実させるきっかけとします。


 

                  記

■日 時:平成26年10月11日(土)13:00~

■集合場所:田辺商工会議所3階(田辺市新屋敷町1番地)

■マッピングエリア:田辺市中心市街地

■テーマなど:①味光路チーム(うめぇバル参加店情報を中心にマッピング)、②路地裏探検チーム(地元の人だけが知るマニアな情報、現地に行ってみてこそわかる情報を集めます)、③熊野新道チーム(TBSのテレビ番組「いっぷく」で紹介された田辺の人めぐりマップを元にlocalwikiの記事にしていきます。)

      (その他、提案等あれば追加になることがあります。)

■参加人数:約25名

(観光・街づくり等に関係する市民を中心に、県内外のデジタルマッピングに関心のある方が参加します。)

■指導者:杉山幹夫先生(和歌山大学客員教授)、西村雄一郎(奈良女子大学准教授)
また、事前マッピングや当日の遠隔支援、事後のフォローなど、The OpenStreetMap Foundation Japanから、副理事長の古橋大地さん、事務局長の東修さんにご支援、ご指導頂きます。お二人が過去に開催されたマッピングパーティの資料は以下です。
古橋さんのマッピングパーティ用資料(OSMの広がりと強み、楽しさがよくわかります。CC-BYが付いているので「引用したよ」で使えます)

http://www.slideshare.net/mapconcierge/20140222#

東さんのマッピングパーティ用資料(発祥の意味、タグの付け方、マッピングの考え方、データベースのライセンスのことなどがよくわかります。CC-Oなので引用を示さなくても好きなように使えます)
http://www.slideshare.net/higa4/openstreetmap-37381176


マッパーの方々、研究者、学生のみなさんへのご要請


当日、味光路(あじこうじ)のマッピングを詳しく行う予定です。事前マッピングのお手伝い下さる方は、この小さな地域、人が歩くのはやっとの路に飲食店のひしめく空間の建物記入などをご協力いただけると嬉しいです。

当日、お世話役を買って出て頂けるかた、学生さんたちは、是非、こちらをご一読いただけると嬉しいです。
マッピングパーティお開こう!


田辺の地域メディア素晴らしい!

紀伊民報から記者を含め、5名が参加


ネット地図を作製 田辺市街地の情報発信に」をタイトルに紀伊民報に紹介されました。
紀伊民報は地元田辺に本社を置いて、4万分近い発行部数で、地域のメディアとして重要な役割を果たしている。ネット活用した情報の発信や読者、住民とのコミュニケーションを押し進める姿勢が、内外から評価されている。その、評判に違わず、localwikiをつかった住民による情報発信と世界中の人々とともに地図を創り上げるOSMの可能性を確認すると、取材だけではなく田辺全体での活用を思い描くような発言をして、他の参加可者を励ましてしまう。こんな、メディアが田辺にあることも、この街の力を証明している。