弘法大師のお母さんが奉られていて、女性の信仰が厚いお寺

 

◆世界遺産「慈尊院」
弘法大師のお母さんが奉られていて、女性の信仰が厚いお寺です。
境内には安産祈願や乳がんの完治を祈願する「乳型」の奉納もあります。
弘法大師が月に9度、慈尊院のお母さんに会いにきたことから
「九度山」と名付けれらたとの説があります。

■その説は空海が母思いの親孝行だったという伝承を創作した高野山真言宗の智恵かもしれません。

9世紀こちらは高野山の物資調達のための高野山政所として開設された。母の玉寄姫が当所でお亡くなりになったので慈尊院と名前を変えたようだ。慈という文字は見返りを求めない愛という意味で母の子に対する愛を表現している。夫婦や恋人達の現世的愛ではない。ちなみに地元の人たちは慈尊院にお参りすると言わないで弥勒さんへお参りという。それは御本尊が国宝になっている弥勒菩薩で21年に一度しか御開帳しない。

弥勒という中国語の言葉は(ミロクという音を漢字で借字してある)インドの古代語サンスクリット語でマイトレーアmitoreaこれをギリシャ語に意訳翻訳するとクリストス、英語に翻訳するとジーザスクライストとなる。大西洋、太平洋を越え日本に来るとキリストとなる。どちらも未来に出現する救済者の化身である。つまり古代キリスト教(景教)の影響も受けている。その名残が庭の噴水にも表現されている。真言密教の儀式かん頂もキリスト教の聖水儀式の影響を受けている。只、弥勒菩薩は567億万年後に現れ救済してくれるので現世とその間を埋めるのはお馴染みの地蔵菩薩で赤い前垂れを付け待っている。