安国寺(あんこくじ)、立正山は、浜町1丁目にある日蓮宗の寺院。本尊は三宝諸尊(1)或いは日蓮聖人奠定の大曼荼羅(2)。開山は日合(1)。台宿町(栄町・浜町)の渡辺利右衛門家の先祖・渡辺重政(永禄5年・1562没)が中興開基とされている(1)。江戸時代には身延・久遠寺の末寺だった(1)。
沿革
かつては「一町田山立正安国寺」と号した(1)。
寺伝によると、開山・日合は、文永年中(1264-1275)に日蓮から鬼子母神の画像と立正安国論を授けられ、この地に庵室を結んで安置したという(1)(2)(3)。
それからかなり時代が下り、永禄3年(1560)に寺院となった(1)。そのため、このときを中興としていた(1)。中興開山は日運(3)。
台宿町(栄町・浜町)の旧家・(渡辺)利右衛門の家伝に、祖先の渡辺利右衛門重政が安国寺を中興したとの記事があった。重政は永禄5年(1562)3月8日に没し、安国寺に葬られた。法名は玄覧院紫雲日厳。(1)
什宝
鬼子母神画像
日蓮が授けたという鬼子母神の画像1幅は、『風土記稿』のとき、寺宝とされており(1)、1970年当時も寺宝とされていた(2)。
境内
1970年当時、境内は250坪(約28.7m四方)、建物は本堂28坪(約9.6m四方)、庫裡30坪(約10m四方)(2)。
鬼子母神社
境内に鬼子母神社(あるいは鬼子母神堂)があり、日蓮の作という像高5寸(約15cm)の鬼子母神の立像が安置されていた(1)(3)。
行事
1970年頃、毎年1・5・9月の28日に鬼子母神の祭礼を行っていた(2)。
寺紋
寺紋は日蓮宗橘。(2019年調査)
リンク
- おかチャン「小田原城下の梅を愛でながら寺院を散策。」4travel.jp、2015年2月21日