三宝寺三宝寺(さんぽうじ)、八幡山神明院は、小八幡にある浄土宗の寺院。本尊は阿弥陀如来。開山は深蓮社広誉心阿(明徳元年・1390没)、中興は単求(正徳6年・1716没)。江戸時代には芝・増上寺の末寺で、小八幡村の鎮守・八幡社とその末社・境内社、小八幡村の中沢明神社を管理していた。(1)
什宝
本尊
本尊の阿弥陀如来立像は高さ2尺6寸(約79cm)で、江戸麹町栖岸院の開山・真入の作。脇立の観音菩薩・勢至菩薩立像は、それぞれ1尺1寸(約33cm)で、聖徳太子の作という。(1)
書画
利剱六字名号1幅。弘法大師筆とされ、15世紀の僧・立堂が托鉢修行によって本堂を再建した功績を賞して、京都・知恩寺の44世・声誉がこの書を寄附したこと、正・5・9月に百万遍を執り行うべきことが裏書きされている。添状の写し:百万遍利剱 名号者、為除減天変地妖厲、従朝廷賜于当寺、是弘法大師筆跡也、洛東知恩寺四十四世、声誉花押、(1)
境内
本堂
向拝の欄間に龍の彫刻が施してあった(写真)(5)。
三宝寺 本堂向拝の欄間彫刻(龍)
地蔵堂
地蔵堂の仏像は、増上寺の僧・玄寮が寄附したもの(1)。
黄鐘の鐘
三宝寺 鐘楼の「黄鐘の鐘」境内の鐘楼の鐘は、1987年(昭和62)2月の鋳造で、京都唐渡町・岩沢宗徹の作。鐘の正面に井上三綱の作品「黄鐘調」を鋳込んでおり、黄鐘の鐘(おおじきのかね)と号していた。費用は寄付額累計で推計約2,443万円。鐘楼堂の落成は同年3月。(4)
六地蔵
境内に六地蔵があった(5)。
稲荷社
邪宗門
境内に邪宗門というカフェ・レストランがあったが、店主だった元住職の死去に伴い、2019年10月に閉店した(2)(3)。
寺紋
リンク
参考資料
- 『風土記稿』
- エムケイ「【国府津】小田原邪宗門(閉店)」『わき道にそれて純喫茶2』2014年1月28日、最終更新日不明、arc.
- くもさん「【追悼】小田原邪宗門門主」『くもさんのブログ』2019年10月19日、arc.
- 三宝寺「黄鐘の鐘」現地案内板、1994・平成6、2022年閲覧
- 2022年調査
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