ここでは、観音寺山公園 について紹介します。
在所:香里ケ丘十二丁目6-16
【ポイント】
①.この場所は、標高約45mの丘上に立地し、白鳳・奈良期創建の中山観音寺跡地です。
・発掘調査で白鳳・奈良期の瓦を出土
・河内金剛寺蔵書に交野郡観音寺の記録あり。
・南隣接地斜面(香陽小学校付近)から各種土器類、軒瓦、鴟尾、青銅製観音像懸仏などが出土
・堂塔の芯礎と手洗鉢などが公園ないに残存
②.戦国時代に堂塔伽藍は焼失し荒れ地に
③.香里製造所の開設により南端のこの丘は陸軍用地に編入され、樹間に製造設備が配置される。
④.大戦後東北端の巨石が、天野川の牽牛伝説に合わせた形で牽牛石と呼ばれるに至る。
⑤.また香里団地の建設に伴い、丘の部分のみ公園として整備され現在に至る。
⑥.公園の見所
・観音寺公園の桜 :
・牽牛像 :牽牛像と万葉歌碑(平成19年(2007)全国第10回七夕サミット記念
・牽牛石 :北東部丘の上に案内板、牽牛石
・中山観音寺跡 :案内板、残存遺構(手水鉢、柱芯石)
・多羅葉の木 :中山観音寺跡説明板近傍に雌雄を植樹。ハガキの語源になった木。
・標石(陸軍用地:観音寺公園):公園西小広場に通じる道の南境界の外側
・遺構(火薬乾燥用蒸気管) :残存遺構(西入口階段横に露出)
③.西広場には、ストレッチ施設が設置されている。
【関連写真】
標識(けやき通り入口)2013_11_06 金只 東入口への坂道2017_11_06 金只
標識(東入口)2013_11_06 金只
東公園入口の階段2013_11_06 金只
中階段2013_11_06 金只
中央入口横の地蔵尊2017_11_06 金只
西広場への道2013_11_06 金只
西広場2013_11_06 金只
【補足説明】
①.現地案内板より
中山観音寺跡は、枚方丘陵の中央付近に位置した古代寺院の跡です。
観音寺山公園の南に隣接する平坦地から、土をつきかためた版築による基壇(キダン)が東西に2基並んで発見され、基壇付近では柱穴や溝が多く見つかっています。両基壇の間では瓦や釘とともに炭や焼土を検出していることから火災を受けており、また、焼土の上に礎石(ソセキ)が置かれていたため、火災後に寺院が再建されたことがわかりました。
出土遺物には、奈良時代から平安時代初期のハク塼仏(センブツ)、軒丸瓦(ノキマルカワラ)、鴟尾(シビ)の破片の他、懸仏(カケホトケ)などがあります。
公園の東の端には牛石(牽牛石)と呼ばれる大きな石があり、七夕と結び付けられています。
2016年3月 枚方市教育委員会
【参考情報】
インターネット:東京第二陸軍兵廠香里製造所・・・戦争遺跡を写真入りで紹介