宗福寺(そうふくじ)、大淵山は、浜町4丁目にある曹洞宗の寺院。本尊は釈迦如来・文殊菩薩・普賢菩薩(1)ないし釈迦牟尼仏(2)。開山は州翁梵(永禄2年・1559没)(1)。永禄年間(1558-1570)の創建(2)。江戸時代には西大友・盛泰寺の末寺で、山王原村(浜町)の鎮守・山王社の管理をしていた。(1)
沿革
当初は海辺近くにあったが、毎年波浪の被害を受けるため、現在の場所へ移った(2)。
以後、火災に3度遭い、寺宝などは全部焼失した(2)。
1902年(明治35)9月、相模湾の大津波(小田原大海嘯)で堂宇が全部流出したが、ただちに復興され、1970年当時に至る(2)。
1949年(昭和24)に(城山にあった?)松寿院を合併した(2)。
境内
1970年当時、境内は740坪(約49.5m四方)、建物は本堂、庫裡65坪(約14.7m四方)、小書院(2)。墓域は360坪(約34.5m四方)。
山王権現社
江戸時代に宗福寺は山王原村(浜町)の鎮守・山王社の別当寺をしていたが、明治4年(1871)の神仏分離令で別当寺は廃止され、このとき山王社の神体は、宗福寺の仮本堂に移された(3)(4)。
その後、1975年(昭和50)に神体は、宗福寺境内の山王大権現社に移された(4)。
その際、別社だった白山妙理大権現・稲荷大明神も合祀された(4)。
寺紋
寺紋は三つ巴。(2019年調査)
同名の寺院
宗福寺から東へ150mほどの所にある東町1丁目の道場院の寺号も「宗福寺」である。
リンク
- 「小田原市浜町 宗福寺の供養地蔵と籠屋丸五号」小田原の端々、2012年3月6日
- 「宗福寺。浜町山王神社のもと別当」猫のあしあと、更新時期不明
参考資料
- 『風土記稿』
- 全日本仏教会寺院名鑑刊行会『〈改定版〉全国寺院名鑑 北海道/東北・関東編』同左、1970年3月(初版1969年3月)、p.421
- 『風土記稿』早川庄 山王原村 山王社
- 宗福寺17世・銀岳、無題、宗福寺 山王大権現 現地案内板、1975年(昭和50)12月、2022年閲覧