富貴座(ふきざ)は、かつて小田原町にあった劇場映画館

沿革

1896年(明治29)に劇場として開設(2)宮の前料亭「集月」の経営者・高杉熊次郎の経営だった(2)。当初は、各地を巡業していた沢村淀五郎一座や市川島三郎松本錦升嵐芳之助中島伝幸、新派の佐藤幾之助らの興行をかけた(2)

日露戦争後には、奇術の松旭斎天一や、浪曲の桃中軒雲右衛門など、興行が多彩になった(2)

1913年(大正2)には、尾上菊五郎一座や、芸術座松井須磨子沢田正二郎らによるカチューシャが上演された(2)

1915年(大正4)2月から、場内を改装し、日本活動写真(株)直営の映画館として営業(1)(2)。余興に浪花節を取り入れるなどして集客展開した(2)。上映写真には洋物も多かった(2)

1921年(大正10)頃から、松竹映画と特約を結び、蒲田映画を上映(2)

(1923年の)関東大震災の後は、トーキーを中心に上映した(2)

参考資料

  1. 「年表」播摩晃一ほか編『図説 小田原・足柄の歴史 下巻』郷土出版社、1994、148-151頁
  2. 宮坂博邦「富貴座と活動写真の登場」『小田原市史 通史編 近現代』小田原市、2001、291-293頁、I 近代 第8章 第4節 社会施策への着手

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