興徳寺(こうとくじ)、大雲山は、板橋にある曹洞宗の寺院。本尊は釈迦如来。江戸時代には栢山・善栄寺の末寺だった。(1)
沿革
古くは「大雲軒」と号し、小田原府内の字八段畑(栄町)に寺地があった(『風土記稿』の頃には、侍屋敷になっており、新蔵屋鋪と呼ばれていた)。その頃の開山・開基は不明。(1)
大永5年(1525)に北条氏康とその内室が中興開基となって小田原・谷津村(城山)のあたりに寺地を移させ、今の山・寺号を命名した。また悦叟宗忻(天正3年・1575没)に依頼して、(中興)開山第一祖とした。(1)
承応3年(1654)、稲葉氏が領主のときに、寺地を板橋に移させた(1)。
什宝
開基の位牌
- 北条氏康の位牌:大聖院殿前京兆東陽岱公大居士、元亀元年(1570)11月21日没(1)
- 氏康内室の位牌:瑞渓院殿光室宗照大姉、元亀2年(1571)10月3日没(1)
境内
白山社
境内に白山社があった(1)。
寺紋
寺紋は三つ鱗。(2019年調査)
リンク
- 紋谷幹男「第1711回 興徳寺(こうとくじ)曹洞宗/神奈川県小田原市板橋」『お宮、お寺を散歩しよう』2015年8月18日
参考資料
- 『風土記稿』