間中喜雄碑間中喜雄碑(まなかよしおひ)は、1989年(平成元)に間中喜雄によって久野東泉院に造立された慰霊碑。「何のために死んだのか判らない人たちのために捧ぐる碑」。

その碑文の写し:戦争の/狂気が/国々を/侵すとき/無数の/無辜の/人々が/いたましくも/その犠牲に/なって/殺されてゆく/平成元年十一月/間中喜雄

脇にある詩碑の写し:

九泉の地底より 千仞の天まで
一と数え 拾百千と読み 万億兆
と叫び 血を吐きて、なお反響
も無き寂滅 頭を打ちつけ 地団
駄を踏み 転輾反側すれどこたえも
無き無明 迷蒙より諦観へ暗
黒より光明へ身をもんで求むれ
と無 真理は虚妄 善は仮象
愛染も空し 右顧左眄して
眼睛何を見んとするや 須是を
永遠とし 屈折し 展しまさ
ぐり 喝仰し 何をか得たる
神神は死し 大地は枯渇し
七つの海に魚も住まず 魂魄も
息づかざるに いづかたに理想あるや
うめけ泣け苦しめ是れ 形骸を烈
火に点し 無に帰れ すべてのもの
失せて消滅せん

原爆の日にうたえる
間中喜雄(印)
平成元年十一月

参考資料

  1. 東泉院記(2019年当時、東泉院の山門脇に掲げてあった案内板)
  2. 小田原市役所総務部総務課「市内戦争遺跡巡り/訪ねるコース」小田原市公式サイト、作成日 2018年7月11日